【映画評】栄光の彼方に | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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ペンシルバニアの寂れた鉄工所町を舞台に、フットボールを足がかりに町からの旅立ちを夢見る高校生の苦悶の日々を描いた青春映画(Yahoo!映画より引用)。1983年製作で日本劇場未公開作品。監督はマイケル・チャップマンで、出演はトム・クルーズ、クレイグ・T・ネルソン、リー・トンプソン、チャールズ・シオフィ、ゲイリー・グレアム。
 
トム・クルーズが20歳頃の出演作品です。まだ初々しさがあります。リー・トンプソンとのベッドシーンでは、陰毛がチラリと見えるお宝映像があります(トンプソンの陰毛もチラリと映ります)。
 
監督のマイケル・チャップマンは、『タクシードライバー』や『レイジング・ブル』の撮影監督で、本作が唯一の監督作です。それでは本作の撮影監督は誰かと言えば、後に『スピード』や『ツイスター』を監督するヤン・デ・ボンです。現場に名カメラマンが2人もいる状態だったのですね。
 
単なるスポーツ青春物としての面だけでなく、斜陽産業を抱えて廃れていく町の閉塞状況を描く社会派としての面もあります。同じような状況の市町村は日本にもありますので、本作の主人公に共感できる日本人もいるはずです。
 
本作は1983年製作であり、当時の鉄鋼業界でリストラ名目の大量解雇が行われていたことが作品に反映されています。当時のアメリカは不況で、高い失業率が問題になっていました。その大量解雇の原因は、企業の多国籍化が進み、人件費の安い海外に生産拠点を移したことにあります。
 
このアメリカ国内の産業弱体化が尾を引き、アメリカ国内に生産拠点を取り戻そうと主張するドナルド・トランプ大統領を誕生させたと考えれば、30年以上前に作られた本作が、現在と繋がりを持ってくるのです。
 
★★★☆☆(2018年11月2日(金)DVD鑑賞)
 
あの若造が世界的アクション俳優になるとはね。
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