【映画評】花のお江戸の無責任 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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親の敵討ちのため江戸に向かった古屋助六だが、お得意の口八丁手八丁で世渡りしていく。1964年公開作品。監督は山本嘉次郎で、出演は植木等、谷啓、ハナ肇、安田伸、桜井センリ、石橋エータロー、犬塚弘、団令子、池内淳子、草笛光子、藤山陽子、有島一郎、田崎潤、藤木悠、進藤英太郎。
 
クレージーキャッツ主演のコメディ時代劇です。植木等が演じる主人公の名前とストーリーから、歌舞伎の演目『助六』がベースになっていると分かります。『助六』の他、歌舞伎、講談、落語の演目を組み合わせて、ストーリーが構成されています。
 
本作が公開された1964年に、植木は4本の映画で主演を務めています。その他に『シャボン玉ホリデー』などのテレビ番組にも出演していたのですから、多忙を極めていた時期であったでしょう。
 
監督の山本嘉次郎は、黒澤明の師匠に当たる人ですから、当時は大ベテラン監督です。その大ベテラン監督による演出は、どうしても古臭さを否めません。古沢憲吾監督による『ニッポン無責任時代』のスピード感ある演出と比べれば、その違いは明確になります。
 
山本監督は、かつて榎本健一(通称エノケン)の主演映画を多く監督しており、本作において、エノケンと植木のイメージを重ねて演出したのでしょう。しかし、エノケンはエノケンで、植木は植木です。本作は植木の良さが十分発揮されていると言えない出来になっています。
 
★★☆☆☆(2018年9月1日(土)テレビ鑑賞)
 
本作の関係者の多くが鬼籍に入っているのに、まだ現役の草笛光子は凄いですね。
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