
練馬少年鑑別所を出た不良仲間が、盛り場新宿を根城にしたカポネ団を結成、同じ愚連隊、桜吹雪団と対立しながらも大組織に次々と挑戦して行く(映連データベースより引用)。1969年公開作品。監督は野田幸男で、出演は梅宮辰夫、谷隼人、夏圭子、夏珠美、鈴木やすし、山城新伍、由利徹、かしまし娘、中田博久、内田朝雄、渡辺文雄、菅原文太。
梅宮辰夫主演の不良性感度溢れるシリーズ第3作です。基本的な設定は、前作『不良番長 猪の鹿お蝶』とほぼ同じです。神坂(梅宮)の不良仲間である重光(菅原文太)が、ちょっと時代錯誤感ある着流しヤクザ姿であることも同じです。
かしまし娘が出演し、コメディパートを賑やかします。山城新伍と由利徹も笑いを取るためだけに出演しています。かしまし娘と由利は、お笑い畑の人だと分かるとして、山城は元々そうではなかったような……。
その他に、関東挺心会の親分である川島役を内田朝雄が、川島の側近で悪徳弁護士である藤原役を渡辺文雄が演じています。ベタな配役ではありますが、説得力があります。
カポネ団を潰しにかかる関東挺心会に対し、カポネ団は逆襲し、遂には舞台が日本とは思えぬ派手な銃撃戦になります。それでも、神坂が川島を一対一の対決から刺殺する決着方法は、任侠映画を継承したものであり、実に日本的です。
本作は半世紀も前の作品ですが、現在と変わらない教えがあります。それは、関東挺心会が国際賭博場を作って儲けようとしたことから、「カジノを作って儲けようとするのは極悪人」ということです。
★★★☆☆(2018年8月17日(金)DVD鑑賞)
劇中歌『番長シャロック』の「シャロック」って何じゃらほい?