サザンオールスターズ「壮年JUMP」 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

サザンオールスターズのプレミアムアルバム『海のOh,Yeah!!』収録曲『壮年JUMP』です。

 

サザン本人たちが出演している三ツ矢サイダーのCMソングです。だから歌詞に「シュワーっとサイダー」とあります。サザンはデビューした1978年に三ツ矢サイダーのテレビCMに出演したので、その縁から作られた楽曲でしょう。
 
三ツ矢サイダーのイメージである夏っぽい爽やかさを感じさせる曲調でありながら、「旅立ちの日」「さよなら」「お別れ」「グッバイ」などの歌詞から別離の淋しさもあります。これらに「アイドル」という歌詞も加わるので、本作で歌われているアイドルとは誰かという謎解きに興味が湧いてきます。桑田佳祐と同い年で今年亡くなった西城秀樹なのか。それとも今年9月で引退する安室奈美恵なのか。歌詞を深読みすれば、たくさんのアイドルが思い浮かんできます。
 
しかし、桑田がスペシャルインタビューで答えているように、本作のアイドルは具体的な誰かではなく、誰の心の中にもいる抽象的な憧れの存在のことです。それ故、本作は今もこれからも、誰の心にも伝わる普遍性を有しているのです。
 
サザンがデビューした当時、テレビ番組に出演しないことでステータスを高めるミュージシャンがいる一方、サザンは歌番組のみならず、お笑い番組にも出演して顔を売っていきました。そこではアイドル歌手との共演もあり、ルックス的にアイドル人気を得られないサザンにとって、アイドル歌手は別世界の存在のように映ったでしょう。
 
ところが、サザンには別世界の存在であるアイドル歌手と、「芸能界(ショービジネス)」で競争しなければならない現実があります。アイドルは「ライバル」でもあるのです。そのライバルたちとサザンは40年も競争してきましたが、アイドルの賞味期限は短いので、数多くのライバルが先に「燃え尽き」るのを見ています。そうした別離を経験しながらも、サザンはJポップの最前線に立ち、孫世代のアイドルやアーティストと現役で競争し続ける稀有な存在なのです(そこが夢グループで懐メロを歌っている人たちと違います)。
 
しかし、サザンはアイドルたちのような別世界の存在にはならないでしょう。本作のミュージックビデオで、タートルネック、亀、ミルク、ティッシュという下ネタを伝家の宝刀の如く繰り出していますから(その意味では、他の追随を許さない唯一無二の存在ではありますが)。
 
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