第十四課 鯉、鮒。 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

明治二十年発行の『普通讀本四編上』を紹介します。なお、読み易くするため、地の文は平仮名に統一し、文字化けを防ぐため、漢字は所々新字体に改めます。
 
   第十四課 鯉、鮒。
 
河湖に産する魚は、其類種々あれども、鯉、鮒、鮭、鮎、鰻等を最とす。鯉は體肥大にして、口邊に四鬚を具へ、頭尾の一道に三十六鱗あり。性活溌にして強く、其壽二百年に達することあり。其肉は味美にして、上饌に供すべし、山城の淀川、上野の利根川の産、最も世に名あり。此種の赤色なるものを緋鯉といふ、庭池に養ひて愛玩す。鮒は鯉に比すれば、扁濶にして小く、口邊に鬚なし。味鯉に及ばざれども、亦食用に供すべし。近江琵琶湖の産を上とす、俗に源五郎鮒と云ふ。
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【私なりの現代語訳】
 
河や湖で獲れる魚は、その種類がたくさんあっても、鯉、鮒、鮭、鮎、鰻などが代表的です。鯉は体が大きくて、口の周りに4本のひげを生やし、頭から尻尾までの一筋に36枚の鱗があります。生命力が強く、寿命が200年に達することがあります。その肉は美味しく、ごちそうにでき、山城(京都府)の淀川、上野(群馬県)の利根川で獲れるものが最も有名です。この種の赤色のものは緋鯉といい、庭の池に養って愛玩します。鮒は鯉に比べれば、平べったくて小さく、口の周りにひげはありません。味は鯉に及びませんけれども、食用にすることもできます。近江(滋賀県)の琵琶湖産を上物とし、俗に源五郎鮒と言います。
 
【私の一言】
 
淡水魚二部作の前編です。単に特徴や生態を紹介するだけでなく、食用になることも言及しているのは、さかなクンみたいですね。ギョギョギョッ!
 
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