【映画評】X-MEN:アポカリプス | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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人類の文明誕生以前からミュータントの力を使い、神として世界を支配していたアポカリプスが、数千年の眠りから目を覚ました。人類の文明が間違った方向に発展したと考えるアポカリプスは、世界に新たな秩序をもたらすため、マグニートーらを従え、世界の破滅を計画。プロフェッサーXやミスティークらが率いる若きX-MENたちは、アポカリプスの企みを阻止するため立ち上がるが……(映画.comより引用)。2016年日本公開作品。監督はブライアン・シンガーで、出演はジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、オスカー・アイザック、ニコラス・ホルト、ローズ・バーン、タイ・シェルダン、ソフィー・ターナー、オリヴィア・マン、ルーカス・ティル。
 
マーヴェル・コミックの人気ヒーロー実写化作品です。2000年に『X-メン』が公開されてからの三部作、その前日譚に当たる『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』から本作まで、それに『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』からのスピンオフ三部作、『デッドプール』を加え、壮大な大河ドラマになっています。各作品の話の辻褄合わせやキャラクター設定の一致など、作り手、特に脚本家の作業が大変そうです。
 
変身能力を持つミスティークを演じるのは、ジェニファー・ローレンスです(上掲画像でスキンヘッドのプロフェッサーXの左隣りにいる金髪女性です)。ミスティークは他のミュータントから尊敬されるカリスマ的存在なので、ローレンスも落ち着いた大人らしい感じを出していますが、彼女は撮影当時まだ25歳くらいのはずです。アメリカを代表する老けキャラですね。
 
個人的には、オリヴィア・マンが演じるサイロックが好きですね(上掲画像でプロフェッサーXの右隣りにいる紫色の女性です)。日本刀を武器にして、アメコミなのに「くノ一」みたいだからです。くノ一って……良いですよね(ウットリした目で)。
 
さて女性キャラ以外に目を転じれば、重苦しい展開の中、クイックシルバー(エヴァン・ピーターズ)の軽快な活躍が一服の清涼剤になります。また『X-メン』からずっと登場している、あの人がノンクレジットで姿を見せるのも楽しみです。
 
時代設定が1983年なので、当時の流行が音楽や美術に反映されています。流行だけでなく、超大国間の冷戦構造下にあったという政治的背景も反映されています。軍拡競争で自らを滅亡させるほどの核兵器を装備した人類に対し、アポカリプス(オスカー・アイザック)が「神の裁き」を下します。そのアポカリプスの世界破滅計画を阻止しようと立ち向かうのが、ミュータント達です。人類から差別や迫害を受けてきたミュータントが、むしろ人間的な良心を持っているというのが皮肉です。
 
『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』からのシリーズでは、もしミュータントが実在したらという仮定で、パラレルワールドとしての世界史が描かれています。それは現実と一線を画す想像の世界であり、平和を希求するメッセージも込められています。それに比べたら、個人の妄想に基づき、現実の歴史を改竄する歴史修正主義なんてクソですけどね。
 
★★★★☆(2018年1月27日(土)DVD鑑賞)
 
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