【映画評】無責任清水港 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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流れ者・追分の三五郎と、清水の次郎長の子分・森の石松のコンビが巻き起こす騒動を描く(Yahoo!映画より引用)。1966年公開作品。監督は坪島孝で、出演は植木等、谷啓、ハナ肇、団令子、浜美枝、田崎潤、平田昭彦、藤木悠、犬塚弘、桜井センリ、石橋エータロー、安田伸。
 
クレージーキャッツ主演の「クレージー」シリーズの一作で、清水の次郎長物のパロディになっています。主役は次郎長親分(ハナ肇)ではなく、追分の三五郎(植木等)になっています。森の石松役は谷啓です。
 
劇中に植木が歌うミュージカルシーンもあります。コメディ時代劇でミュージカルまであったら、重箱の隅を楊枝でほじくるような粗探しは野暮です。面白いかどうかだけが大事で、面白ければ笑いましょう。
 
そんなことを言いながら粗探しをすると、本作のポスター(上掲画像)は「クレイジーの無責任清水港」であるのに、劇中タイトルは「無責任清水港」となっています。実は、試写の段階でタイトルに「クレージーの」を入れ忘れたのに気付いたけれど、劇場公開まで時間がないので、そのまま完成としたからだそうです。何しろ本作は台本が途中までしか出来ていない状態でクランクインし、20日間で仕上げたというドタバタな制作状況だったそうですから。公開当時の日本映画の勢いとクレージーキャッツの人気ぶりが分かるエピソードです。
 
そんな制作状況でも、時代劇としての一定のクオリティーは保たれており、当時のスタッフが高いプロ意識をもって仕事をしていたと感じられます。そして、そのお膳立ての下、女好きなC調男である三五郎役を演じ切る、植木もまた高いプロ意識の持ち主だと言えるのです。
 
★★★☆☆(2017年11月28日(火)テレビ鑑賞)
 
犬塚弘の役(ニセ三五郎)を撮影途中で急遽加えたというエピソードも驚きです。
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