【映画評】インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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吸血鬼に魅入られ、不老不死となった青年が遂げる数奇な運命を描いたホラー・ロマン(映画.comより引用)。1994年日本公開作品。監督はニール・ジョーダンで、出演はトム・クルーズ、ブラッド・ピット、アントニオ・バンデラス、スティーヴン・レイ、クリスチャン・スレーター、キルステン・ダンスト。
 
トム・クルーズとブラッド・ピットの共演が実現しています。20年以上前の作品なので、二人とも若いです。しかも、吸血鬼レスタト役のトムが青年ルイ役のブラピの首筋に噛みつくというBL(ボーイズ・ラブ)要素まであります。オネエも腐女子も気になるところでしょう。
 
レスタトによって吸血少女となるクローディア役を、当時JS(女子小学生)だったキルステン・ダンストが演じています。クローディアは子供でありながら、レスタトやルイを翻弄する小悪魔ぶりを見せてくれます。ロリコンも気になるところでしょう。そう考えると、本作は多様な性的嗜好に対応していると言えます(時代設定上、婦人は胸元の大きく開いた服を着ており、大人の女性のヌードシーンもあるので、女好きのエロおっさんの欲望も満たします)。
 
当時のキルステンは美少女というほど可愛くありませんが、大人の男たちを虜にする役を演じています。成長してからも、『スパイダーマン』でスパイダーマンであるピーターを虜にするメリー・ジェーン役を演じています。しかし、現在のキルステンも美人女優というほどのルックスではありません。私個人としては、キルステンは“ちょうどいいブス”女優という位置付けになります(一応褒めてます)。
 
本作の舞台は18世紀末のアメリカであり、独立戦争があった頃です。アメリカのことを「新世界」と呼んでいるので、まだ独立前か独立して間もないかの時代です。レスタトらヨーロッパの吸血鬼とルイの関係には、旧世界であるヨーロッパと新世界であるアメリカの関係が反映されています。アメリカ映画なので、ヨーロッパの吸血鬼=悪で、アメリカの吸血鬼ルイ=善とならざるを得ませんけど。
 
ルイは吸血鬼になっても、人間の良心を捨てられないことで苦悩します。こういう陰のある役は、ブラピに似合います。他方、レスタトは人間を食い物にすることに何ら抵抗のない冷酷な吸血鬼です。近年はアクションスターとしての印象が強いトムですが、本作や『レインマン』、『7月4日に生まれて』などを観て、演技力の高さを再確認してみるのもいいでしょう。
 
★★★☆☆(2017年11月23日(木)DVD鑑賞)
 
ラストで流れるのはガンズ&ローゼスがカバーした「悪魔を憐れむ歌」です。
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