【映画評】大魔神逆襲 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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非道な領主のもとで強制労働から逃げ出した村人たちを救うため、四人の子供たちが禁足地の山中に向かう。領主側は追っ手を放ち、子供の一人が命を落としてしまう。そしてついに、山の武神像が動き出す(Yahoo!映画よりより引用)。1966年公開作品。監督は森一生で、出演は二宮秀樹、堀井晋次、飯塚真英、長友宗之、安倍徹、名和宏、北林谷栄。
 
特撮時代劇シリーズ第3作にして、本作で打ち止めになります。配給収入が赤字になったのが理由です。特撮にお金をかけ過ぎたからでしょうね。
 
本作の主役は子供たちです。子供たちが山中を冒険する様子は、『ロード・オブ・ザ・リング』三部作や『ホビット』三部作のようです。向こうは小人族の大人で、本作は人間の子供という違いはありますけど。
 
大魔神が目覚めるのは、少年が身を捧げて祈ったからという点が、前作までと異なります。『大魔神』と『大魔神怒る』では、乙女の祈りで変身しましたからね。乙女より少年の方が好きとなると、大魔神はマイケル・ジャクソンやジャニー喜多川の仲間と見ていいのでしょうか。
 
まあ、実際は子供向け路線を狙ったから、観客が感情移入し易い少年を主人公にしたのでしょう。しかし、ゴジラが「ちびっ子たちのヒーロー」扱いになると、本来持っていた怖さが薄れたように、本作の大魔神も同じ轍を踏んでしまったような気がします(悪人の懲らしめ方が厳しいのは変わりませんが)。
 
本作以後、ゴジラもガメラも復活したのに、大魔神が復活するという話を耳にしません。一時期、三池崇史がリメイクを熱望していましたが、実現には至りませんでした(おそらく前哨戦として、同じ大映の『妖怪大戦争』をリメイクしたのでしょう。もしかしたら『極道大戦争』の巨大KAERUくんで、怪獣特撮への情熱を燃やし尽くしたのかもしれません)。
 
それでも大魔神は復活の日を待ち続けているはずです(画像は4年前に東京都調布市の角川大映スタジオ前で撮影しました)。
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★★☆☆☆(2017年10月3日(火)テレビ鑑賞)
 
大魔神のスーツアクター、橋本力さんが10月11日に亡くなりました。合掌。
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