【映画評】呪怨 ‐終わりの始まり‐ | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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小学3年生の学級担任を務める結衣は、不登校を続けている生徒・佐伯俊雄の自宅を訪問する。しかし、佐伯家は踏み入れたものすべてが奇妙な死を遂げる「呪われた家」で、その日を境に結衣の身にも不可解な現象が起こり始める。やがて佐伯家の過去が少しずつ明らかになり……(映画.comより引用)。2014年公開作品。監督は落合正幸で、出演は佐々木希、青柳翔、トリンドル玲奈、金澤美穂、高橋春織、黒島結菜、緋田康人、最所美咲、小林颯、袴田吉彦。
 
佐々木希のホラー初出演作品です。私が『呪怨』という縁起の悪いタイトルの映画を選んだのは偶然です。新婚ホヤホヤの佐々木に対する嫌がらせの感情はありません。
 
佐々木、青柳翔、トリンドル玲奈と演技面に期待薄なキャスティングになっています。1作目の『呪怨』が栗山千明、三輪ひとみ、三輪明日美、洞口依子と、きちんと演技のできる顔ぶれだったのとは違います。
 
『呪怨』シリーズはビデオ版2作、劇場版2作、米国リメイク版2作、番外編2作と、本作の前に既に8作も作られています。6作目までは清水崇が監督しましたが、流石に同じような話ばかり撮りたくないと思ったのか、7作目からは監修というスタンスで関わっています(『男はつらいよ』を40作以上も作り続けた山田洋次はすごいですね)。
 
数話のエピソードを時間軸をいじくって構成するという、シリーズ作品の基本は踏襲されています。本作の場合、「俊雄」の正体について、観客にひっかけを仕掛けるというトリッキーさもあります。
 
しかし、『呪怨』シリーズで最も怖かったのはビデオ版の1作目です。本作は1作目の「アゴなし少女」ネタを流用しながらも、あの怖さには追い付いていません。本作の落合正幸監督は、多くのホラー映画を監督していながら、どこか怖さに理を求める真面目さが災いしており、弾けた怖さを創造していません。ホラー映画における怖さには、理詰めではなく、ギャグになる一歩手前の不条理さを含ませることが重要だと思うのです。
 
★★☆☆☆(2017年4月18日(火)DVD鑑賞)
 
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛……」←観た人にしか分からないネタ
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