【映画評】決戦!女子寮対男子寮 | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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女子寮と男子寮の若者が対決する(タイトルそのまま)。1988年製作で劇場未公開作品。監督は園子温で、出演は河西宏美、小林和子、肥田倫子、小口詩子、鈴木健介、山道狂介。
 
園子温が監督、脚本、撮影、美術、編集、出演を務めています。『鉄男』などの塚本晋也みたいですが、自主映画の世界だと珍しいことではありません。他人に役割分担しないことによって、本人のセンスがむき出しの作品になります。
 
前作『男の花道』では園本人が主役だったのに対し、本作では脇役に回っています。『男の花道』は園の自己主張または一人語りですが、本作は園の思いを他人に代弁させていると言えます。これは園が「演出」という作業を意識し、映画監督としてステップアップした証拠です。
 
終盤で演者を走らせるシーンがあるのは、後の『ヒミズ』や『地獄でなぜ悪い』のラストと同じで、園監督の個性が萌芽しているという面白い発見になります。しかし、所詮荒削りなので、映画館で金を払って鑑賞するには厳しいものがあります。
 
☆☆☆☆(2016年10月31日(月)インターネット配信動画で鑑賞)
 
『男の花道』と同じロケ地が映るのも低予算の自主映画ならではです。
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