【映画評】アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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アイアンマンとして何度も人類の危機を救い、だからこそアベンジャーズの限界を誰よりも強く知るトニー・スタークは、自分たちの手に負えない敵の襲来に備え、禁断の平和維持システムである人工知能「ウルトロン」を起動させる。しかし、ウルトロンは「究極の平和」を実現するため、平和を脅かす唯一の存在である人類の抹消を選択する。再び訪れた人類滅亡の危機に、アベンジャーズは人知を超えたウルトロンを相手に戦うことになるが……(映画.comより引用)。2015年日本公開作品。監督はジョス・ウェドンで、出演はロバート・ダウニーJr.、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、ジェレミー・レナー、ドン・チードル、アーロン・テイラー=ジョンソン、エリザベス・オルセン、ポール・ベタニー、ジェームズ・スペイダー、サミュエル・L・ジャクソン。
 
マーヴェル・コミックのヒーローたちが結集して、強大な敵に立ち向かいます。アメコミ版『ファミコンジャンプだと受け取れば、理解できます。私の世代は、『北斗の拳』のケンシロウや『ドラゴンボール』の孫悟空が同じ世界で共演することに興奮しました。同様に、アメリカ人はアイアンマンやキャプテン・アメリカが共闘することに興奮するのでしょう。
 
前作『アベンジャーズ』のキャストが、引き続き出演しています。ブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンが良いですね。『LUCY/ルーシー』などでアクションも見せるヨハンソンは、「腹筋女子」とも言われるバキバキに鍛えられた体ではなく、肉感的なムチムチボディをキープしており、そこがエロくて堪らないのです。原作の絵柄がアメコミ的なムチムチボディなので、それを忠実に実写化したら、ヨハンソンが適役だったということでしょう。
 
単体でも一本の映画を作れるキャラクターが一堂に会しているので、話が地球規模の一大事にまでスケールアップしています。アクション描写が派手で、大味になるところを、各キャラクターの内面やバックストーリーまで描くことで、深みや奥行を出そうとしています。元々原作と、それまでの映画でキャラクター設定が定まっているので、話を一から作る手間が省かれているとは言え、手の込んだ脚本です。
 
能天気な絵空事でなく、ウルトロンの存在が人類とテクノロジーの関係を考えさせます。トニー・スタークとウルトロンの関係は、『フランケンシュタイン』における博士と怪物の関係にも似ています。「人類の抹消が究極の平和をもたらす」などというウルトロンの発想は、漫画的な作り事と一笑に付すことができるでしょうか。宗教団体「生長の家」創始者である谷口雅春は、かつて「戦争は人間の霊的進化にとって最高の宗教的行事」と発言しました。その影響を強く受けたと公言している、稲田朋美が防衛大臣に就任するのは虚構ではなく、日本の現実です。
 
★★★★☆(2016年7月15日(金)インターネット配信動画で鑑賞)
 
シン・ゴジラ』に負けず、ウルトラマンや仮面ライダーもマジなものを作ってほしいです。
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