中村ゆうじ、27年支え続けた「大食い王」卒業
テレビ東京の看板番組「元祖!大食い王決定戦」で1994年からMCを務める「大食い番組の顔」で、俳優、タレントの中村ゆうじ(59)が、4月3日放送の「元祖!大食い王決定戦~爆食女王 新時代突入戦~」(後6・30)をもって番組から卒業することが20日、分かった。中村は本紙の取材に「パワーのいる仕事。選手も低年齢化してきた。50歳を過ぎていつか区切りをつけようと考えていた」と説明した。
MCで22年、それ以前を含めると約27年にわたって大食いと関わってきた中村は「パワーのいる仕事。自分の体力の衰えもある。MCとはいえ力技ですから」と、達成感を漂わせながら語った。
50歳を過ぎてから「いつか身を引こうと思っていた」という。数年前から局側に伝え、2014年秋には正式に卒業を申し入れた。当然、局側は翻意を促したが、「60歳が限界。そこで区切りをつけたい」との思いが強く、中村が59歳でMCとしても59回目の出演となる今回をもっての卒業が決まった。
番組は選手が食べることで成立するが、雰囲気や盛り上げる演出には中村のMCが大きな役割を占める。「食って、食って、食いまくるぞーっ!」「爆食」などの名文句を生み、また、出場者のキャラクターを瞬時にとらえてギャル曽根、ジャイアント白田といった愛称を付けて、番組以外でも活躍する人材を送り出した。
一方で45分間、決勝では60分間の試合中は絶え間なくしゃべり続ける激務でもあり、1試合を終えると選手は数キロ太るが、中村は「ぐったりする。精神的にもきつい」と数キロやせる。「これまでで一番きつい仕事」と振り返った中村だが「なかなか27年もの間、1つの仕事を続けられない。自分の中では大きなことでした」と長年の起用に感謝した。今後は「芝居に力を入れていく」という。
最後の出演は「納得いく形でできた」ときっぱり。「アジアの最強女王戦。中国と台湾から参戦する招待選手の活躍と、日本選手との戦いに注目」と、最後まで愛情たっぷりに語っていた。
【ここから私の意見】
大食い番組はプロレスに似ています。
一応、勝敗や強弱がつく競技である点が同じです。また、選手にキャラクター付けがされるという娯楽性も共通します(ジャイアント白田の「ジャイアント」の元ネタは馬場か?アンドレか?)。
更に素人が真似すると事故を起こす危険性があることも同じです。かつてTBSがテレビ東京をパクった「フードバトルクラブ」を放送しましたが、「筋肉番付」や「SASUKE」のノリで早食いという要素を入れてしまいました。そのため、給食時間に真似をした小学生が死亡するという事故が起こり、TBSのみならず、テレビ東京の「元祖!大食い王決定戦」まで放送自粛という事態になりました。こうしたことも含め、世間の良識派から白眼視されるという点も、大食い番組とプロレスの共通点です。
もっと突っ込んで言えば、「参加選手が収録後にトイレでリバースしていた」というネットタレコミがされることも、プロレスの八百長暴露がされる点と似ています。タレコミしたユーザーは、プロレス界なら佐山聡やミスター高橋みたいなものです。
過激なプロレスにも似た大食いワンダーランドで27年も語り部として活躍してきた、中村ゆうじには、お疲れ様と労いたいです。無言のパントマイマー出身の中村が、1時間も喋り続ける仕事を代表作の一つにするとは、本人も意外だったでしょう。
中村が卒業しても、「元祖!大食い王決定戦」は続きます。後任者が誰になるかは未定ですが、一度やってほしい人がいます。4月から仕事に余裕ができますよね、古舘伊知郎は?
にほんブログ村に参加しています(よろしければクリックを!)