【映画評】ラジオ・デイズ | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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第二次大戦直後のニューヨークを舞台に、華やかだったラジオの日々とある一家の平凡だが幸福に充ちた生活を描く(映画.comより引用)。1987年日本公開作品。監督はウディ・アレンで、出演はセス・グリーン、ダイアン・ウィースト、ミア・ファロー、ダイアン・キートン、ジュリー・カヴナー。
 
タイトルが三谷幸喜監督の『ラヂオの時間』に似ていますが、本作との関係はありません。三谷は同じコメディ作家としてアレンを意識しているでしょうけど。本作に近いのは、三谷脚本のテレビドラマ『わが家の歴史』でしょう。
 
直接の共演シーンはありませんが、ミア・ファローとダイアン・キートンが共演しています。自分の新旧彼女を一本の映画に出演させる、アレンはプロフェッショナルですね。
 
子役のセス・グリーンは、『オースティン・パワーズ』ではドクター・イーブルの息子役で出演しています。ハリウッドの子役は波乱の人生を送る傾向がありますが、グリーンは地味ながらまともな方です。マコーレー・カルキン(『ホーム・アローン』)やエドワード・ファーロング(『ターミネーター2』)と比べればね。
 
オリジナルスコアではなく既成曲を使用するアレンなので、劇中のBGMは作品の時代に合わせたものとなっています。ジャズ・マニアのアレンの選曲はセンスが良く、本作のサントラなら、おしゃれなカフェやバーでも使えそうです。
 
アレンの自分語り形式で、古き良きアメリカへの郷愁が映画化されています。どれだけ素晴らしい過去であっても、記憶とともに消えていきます。だからこそ作品として遺す意味があります。しかし、過去が美しいのは消えゆく宿命にある儚さゆえです。時計の針を元に戻して、現実を過去のものに変えてしまうのは、無粋で愚かな行為です。
 
★★★☆☆(2015年12月24日(木)DVD鑑賞)
 
アレンの自分語りのようでありながら、どこまで本当のことを言っているか分かりません。
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