全国トップクラスの学力を誇る秋田県について考える | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

全国学力テスト、8回連続トップ級 小学6年は5科目中4科目1位

 
文部科学省は25日、4月に行った2015年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果を公表した。国語、算数・数学、理科の3教科5科目で実施し、秋田県は小学6年の国語と算数の4科目、中学3年の国語2科目で正答率が47都道府県中トップ。中学3年の数学、理科の3科目はいずれも福井に次ぐ2位に入り、07年に始まって以来8回連続で全国トップ級の成績となった。

全国学力テストは国語と算数・数学それぞれで基礎知識を問うA問題、知識の活用力を問うB問題を出題。理科は3年ぶりに実施した。秋田県の公立小学校213校、中学校118校の回答結果を集計した。

小学6年が国語と算数の4科目は前年度と同じく1位。理科は前回の12年度に1位だったが、今回は富山、福井に次ぐ3位になった。中学3年は国語Aは前年度に続き1位、国語Bは福井と順番が入れ替わり2位から1位になった。数学の2科目は前年度と同じく2位。理科は前回の4位から2位にアップした。
 
 
【ここから私の意見】
 
秋田県は、全国学力テストで長年トップクラスに位置します。その教育方法を学ぼうと、他都道府県の教員が秋田県内の小中学校に研修しに来るほどです。しかし、あまり意味はないでしょう。なぜなら、高学力の要因は県内に娯楽が少ないことにあるからです。放課後に誘惑が無ければ、家庭学習の時間は多くなります。学力向上のために必要なのは、良き指導者でも良き参考書でもなく、本人のやる気です。やる気を削ぐような甘い誘惑が少ないのが、勉強に最適な環境なのです。その環境が幸福か不幸かは、別の話です。
 
そのように学力優秀な児童生徒を有する秋田県でありながら、人口減少が進み、現在約103万人の人口は、2040年には70万人を切ると予測されています(引用データはこちら)。県外への優秀な人材流出が止まらない理由は、県内に人材の受け皿がないからです。高学力の人材を受け入れる大学もなければ、就職先もないのです。それでは、それらがある県外が魅力的で、移住するのは当然です。一度県外に出て「根を張って」しまうと、県内へのUターンは容易なことではありません。
 
県出身者の「ふるさと納税」に期待し、自治体財政破綻を免れようにも、そんなものは雀の涙で、焼け石に水です。地元に定住してもらった方が、ずっと経済効果があり、税収も増えます。地方への定住促進が簡単に成功するなら、国が「地方創生」を声高に主張することもありません。
 
秋田県は全国トップクラスの学力を誇るだけでなく、それをどうやって県の未来のために活用できるかを真剣に考えるべきでしょう。
 
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