加藤武さん死去=俳優、文学座代表―86歳
劇団文学座代表で俳優の加藤武(かとう・たけし)さんが31日死去した。
86歳だった。同日夕、スポーツジムのサウナで倒れ、東京都内の病院で死亡が確認されたという。
86歳だった。同日夕、スポーツジムのサウナで倒れ、東京都内の病院で死亡が確認されたという。
転載元:Yahoo!ニュース(時事通信)
加藤武さんと言えば、『犬神家の一族』など「金田一耕助」シリーズの警官役で有名です。早合点して「よし、分かった!」と迷推理を披露します。横にいる部下役(確か小林昭二)が「おい、大丈夫かよ」という表情で見ています。他の作品でも、このパターンをやってくれるので、ファンの間ではお馴染みです。
個人的には、『仁義なき戦い 代理戦争』と『仁義なき戦い 頂上作戦』の打本組長役が大好きです。とにかく優柔不断でセコい組長です。タヌキ親父の山守組長(金子信雄)にネチネチとやり込められ、恥も外聞もなく悔しがります。喜劇的なシーンですけど、打本組長がちっぽけなプライドを守るために画策する(まあ、自分で画策するというより、広能(菅原文太)に泣きつくだけですが)ことによって、抗争が拡大する結果になります。加藤さんが打本組長を滑稽に演じるほどに、その落差で抗争のバイオレンスが強調されるという効果を生むので、その役割は重要だったと思います。
劇団文学座代表を務めるほど、演劇界の重鎮なのに、映画やドラマでは軽妙で滑稽な役も演じてくれました。あの世には深作欣二監督も金子さんも文太さんもいるので、あの名シーンを再現できます。いや、もっと面白いシーンにできます。
ご冥福をお祈りします。
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