
海軍士官バダスキーとマルホールは、窃盗で8年の刑を宣告された若い水兵メドウズの護送任務に着く。旅をするうち、3人の間には奇妙な友情が芽生えていく。バダスキーとマルホールはまだ女性との経験がないというメドウズのために売春婦をあてがってやる。一方、メドウズは途中で出会った娘から脱走を勧められるが……(映画.comより引用)。1976年日本公開作品。監督はハル・アシュビーで、出演はジャック・ニコルソン、オーティス・ヤング、ランディ・クエイド。
ジャケットだけ見ると、ハードなゲイ風の内容かと思ってしまいます。しかし、そんな話ではありません。女っ気が少ないのは確かですけど。
ニコルソンは、一見強面で怖そうだけど、本当は情に厚いというキャラクターを演じています。彼の得意な役どころです。『シャイニング』では、最初は普通のお父さんだけど、徐々に怖くなっていくという逆パターンを演じています。
「男同士のワケあり旅」という設定は、『イージー・ライダー』や『真夜中のカーボーイ』にも共通するアメリカン・ニュー・シネマの特徴です。旅の途中で男たちは内面にある弱さや人間らしさを晒していきます。これは、同じ「男同士のワケあり旅」でありながら、マッチョイズムが強かった西部劇に対するアンチテーゼと解することができます(アメリカン・ニュー・シネマ的な西部劇は『明日に向って撃て!』です)。
この「男同士のワケあり旅」を心地良く感じるか、ただダラダラした退屈なものと感じるかで評価が分かれる映画です。
★★☆☆☆(2015年7月14日(火)DVD鑑賞)
漫画『行け!稲中卓球部』だと、「ジャック・ニコルソン」の和訳は「顔怖いよ~」です。