
珍しい英国製の西部劇だが、テイストはマカロニ・ウエスタン。銀行を襲ったクレメンツ三兄弟。彼らは、逃亡用の馬を盗むために、町外れの牧場に向う。兄弟は、地主のクローデルを殺し、その妻ハニーをレイプして去った。復讐を誓う彼女は、賞金稼ぎのプライスと組むことにする。プライスは、ガンさばきをハニーに指導、二人はクレメンツたちを一人ずつ倒してゆく。が、油断したプライスがクレメンツの凶弾に倒れた。ハニーは単身クレメンツの隠れ家を襲撃、復讐を果たすのだった(Yahoo!映画より引用)。1971年製作で日本劇場未公開作品。監督はバート・ケネディで、出演はラクエル・ウェルチ、ロバート・カルプ、アーネスト・ボーグナイン、クリストファー・リー。
美女が全裸にポンチョ一枚というジャケットで衝動買いです。その素敵な格好は前半だけで、後半はズボンを履きます。ちょっとガッカリです。
珍しいイギリス製西部劇です。フィッシュ・アンド・チップス・ウエスタンとでも呼べばいいのでしょうか。正義漢の不在はマカロニ・ウエスタン(イタリア製西部劇)に近いですけど、残虐描写が弱いので、どこか中途半端です。
悪党どもに夫を殺され、恥辱を受けたヒロインが、殺しのテクニックを身に付け、復讐を果たすというストーリーは、『女囚701号 さそり』や『キル・ビル』の源流です。リー演じる銃職人は、『キル・ビル』で千葉真一が演じた服部半蔵の元ネタと言えます。
悪役のボーグナインを見ると、サム・ペキンパー監督の西部劇『ワイルドバンチ』を思い出します。『ワイルドバンチ』も強盗団が主人公なので、正義漢不在です。ボーグナインのような男臭い俳優は、最近見なくなりました。たまにテレビ等で青空球児(ゲロゲーロの方)を目にすると、ボーグナインのことを思い出します。
★★★☆☆(2015年6月10日(水)DVD鑑賞)
クリストファー・リーは2015年6月7日に93歳で亡くなりました。ご冥福をお祈りします。
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