前回『日本春歌考』の映画評で、劇中で歌われる「ひとつ出たホイの…」で始まる春歌について触れました。これは「ヨサホイ節」という有名な春歌(猥歌)だそうです。映画の中ではフルコーラスで歌われなかったので、歌詞の全文を掲載します(歌詞は地域によって異なります)。映画をより深く理解するための補足資料であって、ただ下ネタを書きたいからではありませんよ(建前)。
一つ出たホイのヨサホイノホイ
一人娘とするときにゃホイ
親の承諾 得にゃならぬ
二つ出たホイのヨサホイノホイ
二人娘とするときにゃホイ
姉のほうから せにゃならぬ
三つ出たホイのヨサホイノホイ
醜い娘とするときにゃホイ
ハンカチかぶせて せにゃならぬ
四つ出たホイのヨサホイノホイ
余所の二階でするときにゃホイ
音のせぬよに せにゃならぬ
五つ出たホイのヨサホイノホイ
いつもの娘とするときにゃホイ
手練手管で せにゃならぬ
六つ出たホイのヨサホイノホイ
昔馴染みとするときにゃホイ
思い出し出し せにゃならぬ
七つ出たホイのヨサホイノホイ
質屋の娘とするときにゃホイ
入れたり出したり 流したり
八つ出たホイのヨサホイノホイ
八百屋の娘とするときにゃホイ
かぼちゃ枕に せにゃならぬ
九つ出たホイのヨサホイノホイ
校長の娘とするときにゃホイ
退学覚悟でせにゃならぬ
十と出たホイのヨサホイノホイ
尊い御方とするときにゃホイ
羽織袴でせにゃならぬ
十一と出たホイのヨサホイノホイ
士(さむらい)の娘とするときにゃホイ
切腹覚悟で せにゃならぬ
十二と出たホイのヨサホイノホイ
十二単とするときにゃホイ
かきわけかきわけ せにゃならぬ
十三と出たホイのヨサホイノホイ
巡査の娘とするときにゃホイ
手錠覚悟で せにゃならぬ
十四と出たホイのヨサホイノホイ
年増女とするときにゃホイ
口説き覚悟で せにゃならぬ
十五と出たホイのヨサホイノホイ
十五夜お月さんとするときにゃホイ
ぴょんと跳ね跳ね せにゃならぬ
十六と出たホイのヨサホイノホイ
十六夜清心とするときにゃホイ
心中覚悟で せにゃならぬ
十七と出たホイのヨサホイノホイ
隣の娘とするときにゃホイ
垣根越え越え せにゃならぬ
十八と出たホイのヨサホイノホイ
十八娘とするときにゃホイ
処女か見分けて せにゃならぬ
十九と出たホイのヨサホイノホイ
特急列車でするときにゃホイ
車掌の来ぬまに せにゃならぬ
二十と出たホイのヨサホイノホイ
二重結婚するときにゃホイ
戸籍かくして せにゃならぬ
二つ出たホイのヨサホイノホイ
二人娘とするときにゃホイ
姉のほうから せにゃならぬ
三つ出たホイのヨサホイノホイ
醜い娘とするときにゃホイ
ハンカチかぶせて せにゃならぬ
四つ出たホイのヨサホイノホイ
余所の二階でするときにゃホイ
音のせぬよに せにゃならぬ
五つ出たホイのヨサホイノホイ
いつもの娘とするときにゃホイ
手練手管で せにゃならぬ
六つ出たホイのヨサホイノホイ
昔馴染みとするときにゃホイ
思い出し出し せにゃならぬ
七つ出たホイのヨサホイノホイ
質屋の娘とするときにゃホイ
入れたり出したり 流したり
八つ出たホイのヨサホイノホイ
八百屋の娘とするときにゃホイ
かぼちゃ枕に せにゃならぬ
九つ出たホイのヨサホイノホイ
校長の娘とするときにゃホイ
退学覚悟でせにゃならぬ
十と出たホイのヨサホイノホイ
尊い御方とするときにゃホイ
羽織袴でせにゃならぬ
十一と出たホイのヨサホイノホイ
士(さむらい)の娘とするときにゃホイ
切腹覚悟で せにゃならぬ
十二と出たホイのヨサホイノホイ
十二単とするときにゃホイ
かきわけかきわけ せにゃならぬ
十三と出たホイのヨサホイノホイ
巡査の娘とするときにゃホイ
手錠覚悟で せにゃならぬ
十四と出たホイのヨサホイノホイ
年増女とするときにゃホイ
口説き覚悟で せにゃならぬ
十五と出たホイのヨサホイノホイ
十五夜お月さんとするときにゃホイ
ぴょんと跳ね跳ね せにゃならぬ
十六と出たホイのヨサホイノホイ
十六夜清心とするときにゃホイ
心中覚悟で せにゃならぬ
十七と出たホイのヨサホイノホイ
隣の娘とするときにゃホイ
垣根越え越え せにゃならぬ
十八と出たホイのヨサホイノホイ
十八娘とするときにゃホイ
処女か見分けて せにゃならぬ
十九と出たホイのヨサホイノホイ
特急列車でするときにゃホイ
車掌の来ぬまに せにゃならぬ
二十と出たホイのヨサホイノホイ
二重結婚するときにゃホイ
戸籍かくして せにゃならぬ
『声に出して唄おう日本の春歌(西はるか著・竹内書店新社刊)』より