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90年代(80年代が終わってからの、という意味を含めて)の若者の姿を
鋭利な刃物の端っこみたいに捉えた、個人的に非常に重要な作品。
「平坦な日常を生き延びること」という詩が出てくるけど、
90年代のティーン・エイジャーにとっての、生きるということを
これほど適切に捉えた言葉はない。
同時期に「若者のすべて」というドラマがあって、
これも若者が陥りやすい不幸がまんべんなく描かれているけど
こっちのほうが断然生々しい。
生きることと死ぬこと、不幸であることとそうでないこと、
その境目の曖昧加減。
それがこの時代をいちばんひりひり表す空気なのかも。