「カップヌードルをお湯じゃなくて牛乳で作るとおいしい」という噂をもとに
日清のマーケティング部の社員が開発した「シーフードミルク」
そしてさらに今度「カレーミルク」が加わった。
ホームページ ではこの商品の開発の道のりが紹介されているが
「噂のあの味を日清食品が本気でつくるとこんなに美味しい!」
という探偵!ナイトスクープ並みのユーモア溢れるコンセプトのもと、
低脂肪牛乳から豆乳、コーヒー用のミルクまであらゆる牛乳を注いで
実際に食べて比較し、
商品化に向けては20種類以上ものスープを作成するなど、
アイデアではなく地道なリサーチが必要なんだという、
企画をするものとしての基本的な心構えが心を打つ。
そういえば、高校生のころの金曜の夜の楽しみは、
探偵!ナイトスクープを観ながら
カップヌードルカレーを食べることだった。
お湯を注いでいる時に丁度主題歌が始まって
あわててテレビの前に走ったっけ・・・
さて、「噂のアレを、あの会社が本気で取り組むと激ヤバ」
というコンセプトは、情報化が進み2ch、都市伝説、CGMも一般化し
これまでのサブカルチャーがサブカルチャーではなくなっている
現代において、非常に良いコンセプトではないかと思う。
古きを温めて新しきを知る、というが、
何千年も前のエジプトの遺跡から「最近の若いモンは」
という落書きが見つかったという最新の調査結果もあるくらいだ。
環境問題で何か、怪しい噂はなかったか。
温暖化、砂漠化、水不足、環境ホルモン…
どれも怪しい噂といえば怪しい噂だが、そんなこと声高に言うと
ものすごい世論の反発を浴びてしまいそうである。
「大気圏外に巨大な鏡を設置して温暖化防止」
というのもスケールがでかすぎる。
「カップヌードルを牛乳で作る」という行為は、一言で言うと
「マナー違反」つまり「お行儀が悪い」「周りの人を不快にさせる」
ことにつながる行為であったために、
おおっぴらにはやれないけれど、ちょっとやってみようかなあ・・・
という感じで静かに水面下で行われていた行為なのであろう。
環境にいいことをしようとする人の中には以下のように、
文明的な生活様式を犠牲にしようとしている人もいる。
「トイレの水を極力流さないと環境にいい」
「えんぴつやノートは最後の一片まで最大限使用せよ」
「水道の水ではなくて雨水をためて使おう」
更に生存本能まで犠牲にしようとしている人もいる。
「呼吸をなるべくしないようにすると地球温暖化の防止になる」
アイデアというものは容易に発見できないものである。
この商品は、近日中に食べてみてまた報告しようと思います。