瀧とバイクseries1/ revision

全12話のご愛読ありがとうございました。

 

ぼくdj matsは神戸の港町で”宴坐”という

お店を10年に渡り営んでいます。

元来はdjバーとして営業していたのですが、

昨今の小箱に対する規制問題や

その他数々の要因で、

オールナイトで営業する事が

難しくなってしまいました。

 

また自分の諸事情で

2年間ほど会社務めをすることになり、

そのブランクを経て、

宴坐という店をどうするかの

岐路に立っていました。

 

この宴坐は、外タレや国内外の有名djや

ミュージシャン、アーティスト達が

お忍びで来てはプレイするというスタイルで、

いわゆる知る人ぞ知る

隠れ家的な存在のお店でした。

国内外のフェスや音楽イベントのバックヤードでは、

ちょっとだけ名前が知れた

djバーだったと自負しています。

 

まず再開にあたって、

このお店をもうちょっと一般への

認知を上げるために

”宴坐前史”というブログ※1着手し、

自身のdjとしてのキャリアや

夜遊びの経験を私小説風にまとめ、

お店のPRとして展開することで、

再開の足掛かりを探りました。

 

しかしながら、いままでやっていた

djバーとしての営業再開は

なかなかハードルが高く、

暗礁に乗り上げていた所に、

ハーレーに乗る友人(瀧とバイク”第1話参照※2が、

バイクの話を書く事を

勧めてくれたのです。

それがLivedoorで展開した

”バイク修理ブログ”※3で、

この”瀧とバイク”の前身にあたります。

 

このブログ配信がきっかけで、

ぼくの周りのバイク乗りたちから

昼間のカフェとしてバイク好きな人を対象に

営業を再開することを提案され、

2018年4月に宴坐を

リニューアル・オープンするに

至ったのです。

 

すると、営業再開前から、

様々なバイク乗りたちが応援してくれる

ことになりました。

なかでも新潟のラーメン店”ニューハルピン”の

カサハラくんからの応援は、

ぼくと宴坐にとって、

大変ありがたいものでした。

 

バイクが好きだ。

 

ただこの1点で互いを信じ、

励まして実行してくれる。

そんな心根の深いやさしさを

人生の分かれ道にいるぼくに、

差し延べてくれたのです。

 

一方では、おなじバイク乗りでも

対外的にはぼくに親身になるフリをして、

いい人を演じ、自分に注目してもらいながら、

ダブルフェイスと二枚舌を使い、

実際はぼくが右往左往する様をあざわらい、

おちょくりまわすという

糞にも劣るヤツもいた。

 

そんな状況のなかで、

カサハラくんの男気溢れる対応は、

ぼくに勇気と活力を与えてくれました。

それは長いバイクライフの中でも

本当に心温まる貴重な出来事でした。

 

ぼくは壊れたZX12Rを急ピッチで直し、

自分もライダーとしての腕を磨き直して、

彼の前に立ち顔と顔を合わせ、

感謝を伝える。

人として男として、

まずこの道を進むことを決心しました。

その四苦八苦のあらましが、

この”瀧とバイク series1/revision”で描いた

ストーリーの一部始終です。

 

またこのストーリーのテーマは

”悩める中高年男性への応援歌”です。

 

あの時期ぼくは

心が完全にぶっ壊れていまして、

何をどうしていいか判らない状態。

その暗闇の中に差した淡い光が、

これまたぶっ壊れている

カワサキZX12Rというバイク。

 

しかし、この暗中模索から

抜け出すためには何であれ

自分の好きなことからやってみる。

これにより、完全停止していた

自分の人生を動かし、

次の展開を呼び込もうとしました。

仕事とか金儲けとか営業とか、

生活とか遊びとかデートとか、

約束とか〆切とかは二の次三の次。

自分にバイアスがかかって、

バイク修理に集中出来ないことは

徹底的に排除。

とにかく壊れたバイクを

直すことを最優先にして、

生きること自体を

組み立て直してみたのです。

 

”瀧とバイク”のサブタイトル

Revision:リビジョンとは、

再建するという意味です。

 

ぼくの場合はその足掛かりが

バイクでしたが、

人によっては、サーフィンであったり、

スケボー、自転車、登山や格闘技、

その他のスポーツ、

または読書や囲碁将棋やカラオケだったり

するのかも知れませんね。

 

もし何かに迷っていたり、

思い悩んでいたりする人が、

ぼくのブログを読んでくれた時に、

読者自身の好きな物を思い出して、

それに置き換えて読んでいただけたら、

とてもうれしく思います。

実際にぼくにこのブログの感想を

メールしてくれた方で、

「引き蘢りから脱出することにした」

という人もいました。

 

正直、ぼくは感動しました。

 

もう、お互い頑張ろうな!

という気持ちで、その方の一文字ひともじを

読ませていただきました。

こんなメールを何通かいただき、

ぼくも書く事が

さらに励みになっていくという

相乗効果のような

経験もさせていただきました。

 

こうやって元気に活動していると、

バイクとは関係のない所でも

いろんなポジティヴなお話や

頼み事が舞い込んできます。

もちろん収入にもつながっていきました。

 

元々、馬鹿がつくほど

バイクが好きな性分だったんですが、

若い時に秘匿性の高い職業に就いたため、

まわりの広告関係者や音楽関係者は、

ぼくがバイク乗りであることすら

知らない人が多かった。

逆に、バイク仲間でも

ぼくがバイクの広告戦略の企画制作や

カタログやマニュアルを書いていたこと、

そして数々のレースに参加したり、

メーカーのクローズドな場所での

市販前車両の商品性確認を

おこなっていたことを知る人は

あまりいませんでした。

その辺りの理由は第2話※4に記してあり、

キャプション等を

ご覧いただければと思います。

 

また、さらに背中を押された出来事に、

数年前ある方のところで、

文章の勉強をさせていただいた時に、

言われた言葉が胸に残っていました。

「matsちゃんがバイクのカタログを書いたり、

テストコースを走ったりしていた経験は、

matsちゃんならではの経験だし、

バイク乗りとしても稀なことだから、

隠さないで人に話をすることがあっても

いいんじゃないか。もっと自信持てよ」

との言葉をいただいたことがあり、

この”瀧とバイク”をぼくが書く動機の

後押しともなりました。

その方には今も本当に感謝しており、

この気持ちは決して

褪せることはありません。

 

最後にはなりましたが、

ニューハルピン・カサハラくん、

Bull Docker TAGOSさん、

幻のハーレーのライダーさん

RC無銭飲食・謎のお二人さん、

ライダーズカフェゆる風さん、

RIDE者のみなさん、

2年間お世話になった会社の社長様、

ぼくのバイク仲間の馬鹿ども、

そして、このつたないバイク馬鹿のブログを

愛読していただいた皆様、

全12話の読了、

本当にありがとうございました!

 

ただいま”瀧とバイク<series2/Rising> ”

を執筆しています。

また機会があれば配信いたします。

その時はぜひとものご声援、

よろしくお願いします。

 

宴坐・坐長 dj mats 

 

 

 

※1 宴坐前史(https://ameblo.jp/mats-enza/

※2 瀧とバイクの第1話(https://ameblo.jp/dj-mats/entry-12443215810.html

※3 バイクブログ(http://blog.livedoor.jp/matsenza-matsenza_mc12/

※4 第2話(https://ameblo.jp/dj-mats/entry-12444250286.html

 

 

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