伊予市の教科書採択を見てまいりました。



結論から言うと、歴史教科書は東京書籍になりました。






教科書採択の現場を見ていて思ったのは、


いわゆるシャンシャン総会と全く変わらない、というものでした。



調査員により推薦された教科書が


一度も教育委員に異議を唱えられることもなく、


粛々と選ばれていきました。




歴史教科書が東京書籍になったのは残念ですが、


正しいプロセスを経て決まったものですから、仕方ないです。



ただ2点だけ、言いたい。




まず、歴史教科書が東京書籍に決まった“唯一”の具体的な理由として、


東京書籍には「解放令」や「全国水平社」といった事項が掲載されており、


これが愛媛県の人権教育と合致するとか、


そんなことを言っていましたが、





はぁ…



これが主たる理由で歴史教科書が東京書籍になったのなら、残念でならないですね。


歴史の大きな流れをおさえるという大切な目的が忘れられているような気がしました。


人権教育は、ちゃんとそれをやるためのワクが与えられているんだから、


歴史の授業くらい、歴史をやればいいのに、と言いたいです。





で、2点目。


東京書籍が推薦されたことに対して、一人の教育委員が意見を言ったのですが、


それは、教科書が愛媛県の実情と合致しているというのは、教科書が愛媛県版なのか、


愛媛県版の教科書を作っているのか、という質問が出ました。



この質問で確かになったのは、


その程度の認識の人が教育委員であり、教科書採択の最終決定権を持っているということです。



検定合格した教科書に、各県バージョンなんかあるわけないです。


馬鹿すぎる、と言ったら失礼でしょうけど、勉強不足です。




以上、2点だけ、



まぁ、こんなプロセスを経て伊予市の中学歴史は東京書籍の教科書に決まったわけで、


子どもたちがかわいそうだと思いました。


それでも、東京書籍になったというのは、ある意味順当だった、思った通りになったので、


覚悟はできていたのですが…





それだけに、松山市は育鵬社を採択したというのが、すごかったんだと思います。




改めて、松山市には感謝です。