私が勝手に甲子園方式、と名付けました。


甲子園がイヤなら、正月の選手権方式でも構いません。ネーミングは、なんだっていいんです。




おわかりの通り、甲子園に出場する野球選手は、高校3年生だけ、ではありません。


正月の選手権に出場するサッカー選手も、高校3年生だけ、では決してありません。




学年なんか、関係ないのです。上手な選手が、チームを構成しています。


それに異を唱える人は、いませんよね。



DJの授業もそうです。学年よりも実力、をクラス編成基準にしています。


クラス編成に不満がある人は、文句を言うよりも模試結果を持ってきていただけたら、と思います。


まだ、そういう文句を言ってきた人はいませんが。でも、文句上等です。そのくらい、気骨が欲しいです。



さて、新学期にはいって、単語テストも新しくなりました。


塾生に伝えましたが、出来があまりにも悪いです。これには正直びっくりしました。




塾生には、こんなことを言いました。改めてここに書かせていただきます。



ひとつだけ学年が上で、ひとつしか年齢が変わらない塾生が、東大を目指しています。


その塾生たちは、他の塾生が使っている単語帳よりもレベルが高いものを使っています。


同じように範囲を決めて、同じように出題しテストしております。



で、満点とはいかなくても、9割5分のスコアをとってきます。




さて、どうなんでしょうか。


東大を目指している奴と自分は違う、って思いますか?


自分はそこまで頭が良くないから、って思いますか?



そういう発想は、負けぐせ、って奴ですね。


その程度のプライドだったら、やめちまえ、って思いますね。




野球で例えたら、


「私は甲子園ではベンチ入りできそうもないから、上級生が試合に出ると思うけど、別にいいです。スタンドから応援します!」


こんな現実をもしも普通に許せてしまう選手がいるとしたら、私は監督として「野球やめたらいいじゃん」、って思うことでしょう。


それと同じようなことを、塾で思うわけです。年齢なんか、関係ないのです。



(もちろん、ベンチ入りできないことが悪いわけではありません。私が言いたいのは、ベンチ入りできないことに悔しさがなければ終わりだ、ってことです。)




東大目指している奴を比較相手にしましたが、所詮は同じ高校生です。


で、要求のレベルも同じです。やってることも変わりません。


なぜ差が出るのでしょうか……。


まぁ、プライドの差、なんでしょうね。


頭の善し悪しがあるわけではなくて、あるのはプライドの持ちかた、コミットメントの仕方であり、その差が結果の差となって表れ、頭の善し悪しに見えるだけ、です。頭の善し悪しなんかない、というのが私の考えです。




百歩譲って、DJでやっている英語にそこまでコミットしたくない、としましょう。


その場合、自分には何がありますか?


何にプライドを持っていますか?



これだけは人の風下に立っていてはいけない、そんなこだわりをひとつだけでも持って欲しいです。


特にそういうのがない人は、勉強でプライドを持つべきだし、


というか、学生の本分が勉強なのですが、


勉強で、そしてひとつの科目でいいから、人に負けてはいけない、というこだわりを持って欲しいです。



大切な青春時代において、ひとつのことだけでいいから人に絶対にまけないつもりで夢中になれること、


これがあるかないかは、本当に大切なことじゃないかと思います。


これがなかったから、自分はすごく後悔しているわけですし、


タイムマシンにのって過去の自分に会ってこんなことも言えないわけだから、


だから塾生と息子にこんなことを言う訳です。説教くさくて、イヤなんですが……





まぁ、とにかく、


毎回の単語テストで、塾生たちができないスコアに慣れっこになっているとしたら、


負けぐせをつけ続けて平然としているとしたら、


ここにストレスを感じないでいるとしたら、



私は単語テストをやりたくない、そんな気がします。




中途半端なコミットは、ゼロにしてしまったほうがいいです。


レベルを落として達成感を与える、というのもアリかもしれませんが、


そんなのは塾生の保護者が絶対に望まないことだとも分かっていますし、


塾生に失礼です。今の塾生が仮にそれを許すとしても、将来の塾生自身にとっては、大変失礼なのです。





あと、もう一つ。


学校の宿題が…、とか、単語テストに取り組まない言い訳は、山ほど用意できると思いますが、


これから受験勉強に入っていくにあたり、今よりもヒマなときがあると思いますか?



少し想像力を働かせたら、わかると思いますが、


今が一番ヒマなのです。


この程度でブーブー言っているとしたら、その程度なんでしょう。



他人から出された課題をやるのに精一杯だとしたら、受験で勝てないでしょう。


他人から出された課題なんてのは、要領よく終わらせるのです。


で、自分が自分に出した課題をやるのが大切です。それが、一番自分を伸ばすのです。



塾で出している単語の課題すら、もしも自分の望んでいるものと違うのなら、自分で変えるべきなのです。


私としては、そういうことを言ってくる奴がいたら、本当安心します。こいつは、もう本物だと。


完全に指示待ち人間になるのではなく、


自分で考えてください。受験勉強は、自分で考え、内容を決めていくものですし、


こういうことに関しての相談なら、喜んでのります。





さて、


長くなりましたが、甲子園方式、そんなネーミングでいきたいです。




で、もう一つ甲子園方式に関して。



甲子園で活躍した人って、プロに入れるじゃないですか。


桑田、清原、松井…、最近で言えば、ハンカチ王子とかマー君とか。


サッカーだって、選手権のころには入るJ1のチームが内定している人はたくさんいます。


Jリーグで活躍している選手たちは、多くが選手権で活躍しています。




つまり、高校生にもなれば、もう大人顔負けになれるのです。



実は、昨年東大理3に合格した子がいました。


その子のお母さんに、自分はこう言いました。「もう十分アメリカの大学院で学べる英語力がついています」と。



これは、本当です。


彼は、私も含めて、大学院で学んでいたどの日本人たちよりも、彼の英語力は高い、と感じました。決して、馬鹿な奴ばかりではありません。彼が優れていた訳です。この実感は、プロとして、間違っていないはずです。



東大受験で、20失点を防ぐために学び続け、結果30失点以内におさまったのですが、


大学受験でここまで到達できた人は、実はもうそのへんの大人以上の英語力があり、


そのへんの大学生なんかだと、足元にも及ばない英語力になっています。



甲子園方式は、塾内で学年なんかカンケーねぇ、ってポリシーでありますが、


それは大学受験が終わる頃には大人顔負けの実力が付くことも意味しています。