尖閣のビデオ流出に関して、動画をもらしたのは誰なのか、犯人探しが始まっています。


私自身、ビデオを公開して欲しいと思ってたので、この犯人に対してはある意味尊敬の念があるのですが、ただ、法的には、公務員の守秘義務に反するので、法に則って厳正に対処してもらいたい、と思っています。


感情を言っていたら、法律は成り立ちません。法律に則って、手続きを進めることは、法治国家として当然なことです。ソクラテスが毒杯をあおって死んだ精神は、やはり法は守らねばならない、ということだと思います。


とにかく、公務員の守秘義務違反、なのですが、しかし、これと真っ向から対立する法律があります。


 公益通報者保護法


これは、「内部告発者に対する解雇や減給その他不利益な取り扱いを無効としたもの」だそうです。今回、尖閣のビデオを流出させたのは、ある意味、公益となる情報を漏らしたわけで、それに対する解雇やそのほかの処分は無効である、という主張ができそうですね。



 公務員の守秘義務  公益通報者保護法


まぁ、例えば人権でも、「知る権利」対「プライバシー権」といった、衝突する人権があるように、「誰の人権・法益が守られるべきか」ということに関しては、たびたび衝突はあります。


こういう、衝突のバランスを取っていく必要があるのですが、こういうのが「面白そう!」と思った人、法学部に行くと良いかもしれませんね。


公務員は秘密を守る必要がある、けど、公益となる情報は進んで公開するのが望ましい、この矛盾はどう解決したら良いのでしょうか。


以下、ちょっと自分なりの見解を述べていきます。



この公益通報者保護法の対象となるのは、「労働者」ということで、「だったら公務員は含まれないのでは?」と思っていたのですが、どうやら公務員も含まれるようです。まぁ、公務員もいろいろとあるので、ひとくくりにはできないのですが、仮に今回の件で、尖閣のビデオを流出させた人が、この法律の対象になるとしましょう。


果たして、ビデオの流出は公益か、ということが問題だと思います。国家機密の漏洩は、公益になると言えるだろうか。


これは、難しいですね・・・。正直、今回の流出で、自分は良かった、と思っている。動画を公開しなかったのは、政府の怠慢だし、しかも動画は十分に公益となる情報だとも思っている。


でも、何よりも大切なのは、国家機密は、何が何でも守られなくてはならないってこと。情報が漏れたってのは、やはり、とんでもないこと、でしょう。


たとえ国民に公益となりうるものであっても、国家機密は絶対に漏らしてはいけない、と思うのです。


情報を隠蔽し、できれば闇に葬りたかった政府はとんでもないですが、それとこれとは話は別で、国家機密は絶対に守るべきです。


自分としては、国家機密の漏洩をもって、公益と判断して欲しくない、と思っています。



ですから、結果としては、法に則って粛々と手続きをして、犯人を見つけて、しかるべき罰を与えるべき、でしょうね。そのあたり、政府と同じ考えですが・・・、




しかし・・・元を正してみると、、


 動画の船の船長には、法に則って粛々と手続きをして
 しかるべき罰を与えるべきだったのに、そうしなかった。
 政府は中国の脅しに屈し、中国に帰国させてしまった。


わかりますか?政府が法の支配を無視したのだから、だったら、法に則って犯人探しをする必要もないじゃないですか。


なんか、しょうもないオチですが。



マジメに考えていた問題だったのですが、つまり、公益通報者保護法と公務員の守秘義務の衝突について、どうなるのかマジメに考えて、自分なりに答えを出そうとしたのですが、当の政府が、法律をないがしろにしていたわけで、それを思うと、マジメに考えていた自分が途中でアホくさくなってしまいました・・・。



まぁ、ちょっと話をまとめたいですが、


私としては、法的には動画流出の犯人をするのが筋だと思っていましたが、
政府にはそれをする資格がない、のではないでしょうか・・・。


仮に犯人が出たとしても、一人の英雄を世に出すだけで、政府には不利な話となるでしょう。



法学部を目指す塾生は、この件について、法的にも、政治的にも、いろいろと考えてみると良いかと思います。また、「西山事件」についても知っておくと良いでしょう。AO入試を考えているのであれば、やはり時事問題について考えておくことは大切です。