チャート式 センター試験対策数学1A+2B/著者不明
¥1,150
Amazon.co.jp


<対象学年> 高3~浪人生
<対象学力> センター受験生全員
<難易度>   ★★☆☆☆
<おススメ度> センターで確実に7割とりたい受験生 80%
          

 DJでも数学受講者に購入させて、副教材としてやらせている参考書。確率・統計・コンピューター以外の数ⅠAⅡBの内容を網羅している。

 全体の構成は、基本例題(100題)・重要例題(62題)・実戦問題(38題)・実践模試2回分。最後には公式のまとめのページもある。重要例題の下には類題(62題)も載せてある。そのほか、公式確認用のチェック問題もあるのがうれしい。全体的にとても丁寧に作られているので好感度高し。

 基本例題は公式確認程度のレベルであるが、本書の特徴として、基本例題からすでにセンター形式、ということが挙げられる。これは臨場感たっぷりで正解するとやる気も出るだろう。重要例題は基本例題レベルの知識をいかに実戦で使いこなせるのか、いわゆるパターン問題の反復練習にうってつけである。これと重要例題とセットで載せてある類題を繰り返し解けば、センターⅠA6~7割、ⅡB5割overといったところか。そのほか、実戦問題はセンター試験の過去問から比較的重めの問題がセレクトされている。

 書名からセンター形式対策に特化しているかと思いきや、意外と正攻法の参考書であり、要所要所で「素早く解く!」という問題を素早く解く際のコツがコメントされているが、これもどちらかというと、マーク方式を逆手にとって、という内容ではなく、フツーに二次でも必要な考え方だったりするので、トータルとして、数学力の底上げができる。これら、基本・重要・実戦問題を3周ほどまわしてセンター数学7割オーバー、あとは過去問を時間を計って20年分くらいまわせば9割とれるだろう。


 強いて難点を挙げるとすれば、ちょっと全体としてレベルが低めに設定されているところ。どちらかというと、素直な問題のセレクト率が高い気がする(あくまで「参考書」なので仕方ない?)。そのほか、本当にセンター試験に特化した「裏技」についても1つ2つくらい載せてあってもいいのではないか、と感じた。(数Ⅱの面積計算で用いる、筆記試験では使えない1/3公式など。これらは「大学への数学」の「センター試験マニュアル」の方には載っている。)そういう意味では、センター数学苦手!即効性のある特効薬がほしい!!という受験生は若干肩透かしをくうかもしれない。