朝食で食べ残したパンの耳を、捨てるのはもったいないので河原にいる鳥たちにあげようと思い、石手川へと行きました。
河原はとても暑かったのですが、木陰にカラス2匹とハト1匹がいました。
彼らにパンをあげようと思い、パンの耳を置きました。仲良く食べなさい、と思いつつ。。。
そしたら、一番最初に気がついたカラスが、一匹でパンの耳をパクパクと、次から次へとくわえ、一匹でほとんど口にくわえた状態でその場を飛び去ってしまいました。
「独り占めするなー」と思いつつ、再度分配しようとその場に近づいたのですが、いったん飛ばれてしまったものはいかんともしようがなく、結局そのままでした。
ああ、いとわろし、興ざめもよいところです。
しかし、なんという貪欲さ・・・、敵ながら天晴れです。カラスのくちばしは、一個のものどころか、相当多くのものを一度にはさめる、ということがわかりました。
さて、自然界には意外と食べ物が少ない、とゴルゴ13の作者・さいとうたかをが『サバイバル』という漫画にかいていたのを覚えています。だから、このくらいの貪欲さというのは、生き残るためには必要なものではないのでしょうか。ゴミをあさるのだって、人間様からいかに思われようが、生きていくためには、せざるを得ないのです。
さて、ふと思ったのは、塾生さんたちも、この貪欲さを学んで欲しい、なんてことです。
もちろん、塾のサービス、授業で教わる内容は「争って取り合う」ものではないのですが、それでも、そんな気持ちでいて欲しい。塾で習った内容を、復習することで、全てもらさずに吸収してもらいたい。
おそらくあのカラスは、自分の寝どころに帰り、誰にも見られないところで、全て「消化」することでしょう。ひとつも無駄にすることなく。
塾生も、同じ緊張感、危機感、貪欲さを持って欲しいなぁ、と河原から離れつつ、思ったりしました。これらは、自分の進路を自分の実力ひとつでこじ開けていくための、もっとも大切な要素のひとつなのです。
あと、余談ですが。
さいとうたかをの、『サバイバル』は、傑作です。
これを読むと・・・、
おそらくパンの耳の価値が5千円くらいに感じられることでしょう。
何もかも、生きるということを、ゼロから考えさせてくれる、本当に本当に良書で、DJイチオシかも。塾生は、ぜひ見てみてください。もちろん、受験生は来年の春に。
リイド社
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