知事が「分水署名賛意」批判に反発

 4日の2月定例県議会一般質問で西条市区の明比昭治氏(自民)が、松山市の中村時広市長が黒瀬ダム(西条市)からの松山分水実現に向け市民に呼び掛けた署名活動と、加戸守行知事が署名に賛意を示したことを批判した。加戸知事は報道陣に「賛意を示すのは当然。明比県議は与党から出て行くべきだ。なぜ賛意を表したら批判されるのか理解できない」と強く反発した。
 明比氏は質問の最後に、答弁を求めない形で水問題に関する見解を表明。黒瀬ダムからの松山分水にあらためて反対した上で「あたかもすべて西条市側の無理解や不見識に起因しているのでは、と受け止められるような発言が漏れ聞こえる」と苦言を呈した。
 明比氏の見解に対し、加戸知事は本会議休憩中、水資源融通の広域調整者として西条市民に説明する機会を持ちたいとの持論を強調する一方「松山市と西条市の接触がない段階で、県がアクションを取るのは適当ではない」と当面は静観の構え。また、知事が西条市民を不見識とみなしているとの見方は否定した。

愛媛のニュース2010年03月04日(木)


今、松山でホットなイシューになっているので、高校生の皆さんもご存知でしょう。ちょっと水問題について、意見を。


20世紀は石油で戦争が起きたが、21世紀は水で戦争が起きる、と言われて、まぁ久しいです。世界の水事情を考えると、そんな気がします。


例えば、


1、中華文明を支えた大河・黄河が干上がっている。

2、中央アジアのアラル海がどんどん小さくなり、周辺地域の環境悪化が進んでいる。

3、モンゴル、オーストラリア、アフリカなど世界各地の大旱魃。

4、中東問題(イスラエルのゴラン高原占拠)。


私が知っている範囲内で上げましたが、他にもたくさんあるはずです。

そして、わが国日本は、水の輸入大国です、実は。


水、というのは、食料と同じで、命にかかわる問題です。だから、戦争になります。これは、国家レベルの戦争だけでなく、国内レベルでもいえます。アメリカ国内でも、水の配分をめぐって農民たちが死者を出す争いをしています。



さて、中国では現在、北部の水不足解消のために「南水北調」をしています。揚子江の水を北まで運ぶわけですね。これは、現在工事中ですのでまだわかりませんが、これにより、南の環境がどう変わるのか、はまだ未知数です。


揚子江にダムを作ったのと同じくらい、国家的大事業になるわけですが、いかがでしょうかね。


水を運ぶ、という提案は実は旧ソ連でもあり、シベリアの水を中央アジアの綿花地帯にまで運ぶ、というのがありましたが、これは旧ソがつぶれたために計画はなくなりました。しかし、アラル海の環境問題は残りました。計画経済による無計画な綿花畑の拡張のため、アラル海は縮小し、現在シル・ダリア川とアム・ダリア川の水の配分をめぐって周辺国はもめています。


私が懸念するのは、やはり水を運ぶといっても、では今まであった水がなくなってしまう西条市の環境の変化ですね。水を運ぶという発想は、環境への配慮が欠けているのではないか、と感じるのです。


また、水を運ぶコスト。どのくらいかかるのでしょうか。それらを考えると、軽々しく分水は言えないと思います。



慢性的な水問題を将来にわたって解消するためには、海水を農業用水にするプラントを建設するのが一番じゃないでしょうか。おそらく、コストがかかります。相当なコストがかかるでしょう。ですから、分水のコスト、環境のコスト、それらをよく考えなくてはなりませんが、自分としては、将来にわたる慢性的水問題を完全に解決するには、プラント建設が一番と思うのです。


もっとも、どのくらいコストがかかるかはわからず書いているのですが。ただ、水は先ほど述べたとおり、命にかかわる問題です。水にいくらお金を払いますか、と聞かれたとき、みなさんはいくらと答えますか?


中東の国々は、海水を真水に変えるプラントを持っています。研究も進んでいて、コストも安くおさえられるものもあるようです。松山市も、分水の前に、まず海洋深層水の利用を検討してみては…?と思うのですが。


コストをはっきりさせる形で、分水の議論をしてほしいと思います。さもなければ、私は反対の立場を取らざるをえないですね。まず答ありきで、分水しましょうではなくて、コストがどのくらいかかるか、環境被害はないのか、をはっきりさせてほしいと考えます。あとは、海水プラントの検討ですね。


皆さんは、どう考えますか?







あと、いくらプールが中止になるとか、給食に影響が出るとはいえ、小学生対象に署名させるのは、ちょっとまずいのではないでしょうか。そのあたりは、指摘されたら、素直に謝ったほうがいいと思います…。