昭和二十三年一月二十八日。

様子が変である。

最後の様である。

二十八日午前十二時、南京雨花台にて散る。

母上様。

妻子、元気で幸福に生き抜いて下さい。

頑張つて下さい。

さやうなら。

母上様。

御恩の万分の一も尽されず、先立つ不孝をお赦し下さい。

孫等の為、いついつまでも永生きして下さい。

後をたのみます。

皇室のいや栄を護り奉る。

天皇陛下 万歳

日本国 万歳

平和日本の再建。

国民一同の御奮闘を祈る。

誓つて国家を護り奉る。

陸軍大尉

向井 敏明

昭和二十三年一月二十八日

南京にて法務死

山口県由宇町出身

三十六歳