己が身のおぼえなきこと聞かるれど

いかに答へん言の葉もなし

差入れの煙草見るなり涙ぐみ

妻の心のいとど嬉しき

父逝きて今又吾の極刑を

受けしを聞けば妻はなげかむ

靖國のみ魂と共に吾も亦

幾世をかけてみ國護らむ

聖戦にこの命をば捧げしが

時を得ずして今ぞ我逝く

陸軍大尉

都子野 順三郎

昭和二十三年八月二十一日

東京巣鴨にて法務死

愛媛県出身

四十六歳