一旦緩急あれば義勇公に奉ずの精神は、今でもこの日本で受け継がれていることを教えるのが、今回の大震災の被災地で救援、復旧活動を展開する自衛隊に他ならない。

おそらく多くの国民は、この将兵こそが国家、国民を守ってくれるありがたい存在であると、強い信頼感を抱くに至ったことだろう。

だが折木良一統合幕僚長が三月二十四日の記者会見で明らかにしたところによると「隊員の活動は極限に近い」という。

これを聞き私は、手を合わせて祈りたい気持である。

この自衛隊の尊さに比べ、際立つのが民主党政権の無能ぶり、醜悪さで、これへの国民の不信感は深まる一方。

官邸での記者会見で

「戦後六十五年間経過した中で最も厳しい危機。果たしてこの危機を私たち日本人が乗り越えて行くことができるかどうか。それが一人一人、すべての日本人に問われている」と泣き顔で語り、いたずらに国民の不安を煽った菅直人などは典型的な無能人間といえる。

もし首相として、真に国家、国民のことを考えているなら、決してあのような醜態はさらさなかったはずである。

もっともこのような、滅私奉公ならぬ滅公奉私の集団が民主党だから、彼らは自衛隊をも同党の私兵の如く扱い、そして「暴力装置」などと蔑むこともできるのだろう。

この政権が昨年十一月十日に発出させた「隊員の政治的中立性の確保について」なる防衛事務次官通達は、自衛隊員の民主党批判を封じるためのもので、憲法が定める思想信条の自由を蹂躙しかねないほどのものだ。

こうしたものを拵えさせること自体、民主党が自らの反国家的な思想傾向ゆえ、将兵から嫌われ、反撥されることを警戒している証とも見える。

十一月三日、航空自衛隊入間基地で行われた納涼祭会場で、尖閣問題で中国に弱腰の民主党政権に不満を抱く民間団体「航友会」会長が、「みんなで、一刻も早く菅政権をぶっつぶして、昔の自民党政権に戻しましょう」と発言したことに激怒した安住淳防衛副大臣(当時)の主導で出されたのがこの通達だったわけだが、それには会場に居合わせた民主党の松崎哲久衆院議員(埼玉10区)も関係していたと見られ現場では相当怒っていたようだ。

ちなみにこの人物の思想を見てみよう。私が次のように書いていた。

「報告を受けた防衛省も『自衛隊法』等の政治的行為の制限に違反するという認識で事務次官通達を出しましたが、自衛隊員に倒閣を煽動するのは、自衛隊は文民である首相や防衛大臣によるシビリアン・コントロールに服する大原則に反します。もちろん、民間人が基地外の、公式行事でない場所で自由に発言するのを封じるものではありません。しかし、その大原則をルーズにしていると、戦前の軍国主義の跋扈による蹉跌を繰り返してしまう恐れがあるのです」

まるで共産主義者のような、自衛隊、国民に対する敵意や憎悪にあふれた文章。

このような人間だから、納涼祭会場では聞くに堪えないような、自衛隊を侮辱の振る舞いに出ている。

産経新聞(一〇年十一月十八日)の報道。

「松崎氏は7月27日の納涼祭に来賓として出席。帰る際に駐車場から約30メートル離れた場所に自分の車を呼び寄せるよう、車両誘導担当の隊員に要求した。だが、歩行者の安全確保策として片側通行にしていた道路を逆走させることになるため、隊員は松崎氏に駐車場まで歩くよう求めた」ところ「松崎氏は歩行者はいないとして車を寄せるよう指示。

隊員が拒否したところ、『おれをだれだと思っているのか』『お前では話にならない』などと発言した」

さらに「別の隊員が松崎氏の秘書が運転する車を逆走させる形で寄せると、『やればできるじゃないか』という趣旨の発言もした。

誘導担当の隊員が『2度と来るな』とつぶやくと、松崎氏は『もう1度、言ってみろ』と迫ったとされる。こうした過程で、松崎氏が誘導担当の胸をわしづかみにする場面もあった」というのだ。

もっとも松崎氏は産経新聞の取材に対し、一連の発言をすべて否定し、隊員の体に触れていないと主張する一方、「隊員に二度と来るなと言われたことも事実。(自分は)何も言っていない」と抗弁した(後日、自身のサイトで、産経記事を「謀略の類の話」と批判している)

その後北沢俊美防衛も参院予算委員会総括質疑で、「事実関係は把握していない」「(産経)新聞の記事のコピーを見た。松崎氏は否定している」として同氏をかばっている。

だがこのたび、事の真相が明らかになった。

防衛省が三月二十四日までにまとめた調査結果では、「松崎氏は秘書に車を逆走させた。

停車すると松崎氏は隊員の腕をつかみ、肩をうちわで数回たたいていた。

車に乗り込んだ後、「二度と来ないでください」という隊員の独り言を聞いた松崎氏は激怒。

その胸をつかむようにして強く押した。

さらに基地司令を呼ぶように迫り、隊員の謝罪を繰り返し要求。

現場に集まった隊員全員で謝罪するとようやく「矛をおさめ帰った」となっているのである。

松崎氏もこれを大筋で認めているそうだ(産経、三月二十五日)。

それならば国民は、我が国家、国民の掛けがえなき宝である自衛隊を、ここまで侮辱し、愚弄し、言われなき理由で謝罪まで強要し、その尊厳を著しく傷つけた松崎氏の責任を断固として追及するべきではないだろうか。

国民は自衛隊員に尊敬のこころ、感謝の気持ちを抱こう。

そしてこれからもあの反日集団が自衛隊を見下し、敵視し、あるいはその私物化を目論むなどの動きを見せたなら、それは国家、国民に対する裏切り、叛逆に等しく、断固として糾弾し、粉砕しなければならない。

被災地における自衛隊将兵の活動に感謝します。