ほたるのひかり、まどのゆき、

ふみよむつきひ、かさねつゝ、

いつしかとしも、すぎのとを、

あけてぞけさは、わかれゆく。

螢の光、窓の雪、

書読む月日、重ねつゝ、

何時しか年も、すぎの戸を、

開けてぞ今朝は、別れ行く。

とまるもゆくも、かぎりとて、

かたみにおもふ、ちよろづの、

こゝろのはしを、ひとことに、

さきくとばかり、うとうなり。

止まるも行くも、限りとて、

互に思ふ、千萬の、

心の端を、一言に、

幸くと許り、歌うなり。

つくしのきわみ、みちのおく、

うみやまとほく、へだつとも、

そのまごころは、へだてなく、

ひとつにつくせ、くにのため。

筑紫の極み、陸の奥、

海山遠く、隔つとも、

その眞心は、隔て無く、

一つに尽くせ、國の為。

ちしまのおくも、おきなはも、

やしまのうちの、まもりなり。

いたらんくにに、いさをしく、

つとめよわがせ、つゝがなく。

千島の奥も、沖繩も、

八洲の内の、護りなり、

至らん國に、勲しく、

努めよ我が背、恙無く。