クライミングウォールを作って約1ヶ月、 その日は突然やって来ました。
今まで1歩と登れなかったアパ助が突然登れるようになりました。
しかも、あっという間に天井まで。

それまではいくら登れ登れといっても嫌がっていたのですが、 友人に預けていた際に急にホイホイと登り始めたそうです。
い、いつのまに!
おそるべし、2歳児。

でもしばらくは一人で降りれませんでした。
そのためアパ助が一度登り始めると、料理の途中だろうがなんだろうか 強制的に呼び出される羽目になってしまいました。

アパ助もそれをわかっているので、私を呼びたくなると、 アパアパいいながら登り始めます。
魚料理しているときとかはやめて欲しいですw

上まで登ると、 「アパ助くん、父ちゃんより高いよ、父ちゃんより高いよ」とものすごく嬉しそうにいいます。
でも、降りれないので「助けて~」と呼びます。
ギャップに笑いますw

「はいよ~」というとなんの不安もなく全て身を任せて思い切り落ちます。
なかなかのおもいっきりっぷりなので、ズシンときます。
「よく登ったね~」とナデナデします。


降りれないアパ助に呼び出されてはキャッチして受け止める生活は
危なっかしいもののそれはそれでなかなか楽しい時間でした。
ところがつい先日、 「見て!見て!」といってヒョイヒョイ降り始めました。
しかもまったく危なげなく。

それまでは飛び降りていたのですから、 降りる練習はしたことが全くないはずです。
い、いつのまに!

教訓。
「登るのも突然、降りるのも突然」
成長は知らないところで進んでいくものですなあ。





結局今は図のような感じになりました。
真ん中のルートAは最も簡単なルート。

つかみやすいホールド(ガバ)でもさらに大き目なものがほとんどでできています。
今のアパ助はここしか登れません。

2つ目のルートBは中級用 ここはガバでも小さめのものばかりで、 天井ギリに2つだけガバではないホールドがありアパ助を苦しめています。
片手で登る度胸が必要で、 アパ助は今まで2度だけ天井に着いています。
Bコースから腕だけで横移動するB+コースは最難関で想定していますが、またオープンさせていません。

3つ目のルートは1つ目のルートをトラバース(横に移動)して、 壁の裏に抜ける難関ルートCです。
写真ではわかりませんが、壁の裏にホールドがついています。
死角になったホールドを探す知能とつかむ度胸が必要になります。


この頂点を達成したときに、
なにかを押したい、鳴らしたい、シンプルで少し達成感のあるもの。
これ結構悩みました。


現状ではAのルートの頂点にコールベルをつけています。
ホテルなどのフロントにおいてあって従業員を呼び出す「チーン」です。
100均で売っていました。 あれが壁面に打つ着けてあります。

そのベルをウチでは「勇気の鐘」と読んでいます。
「アパ助!勇気の鐘を鳴らせ!」というと喜んで連打します。
田舎のジジババに電話すると鐘の音を聞かせたくて突然壁に登り始めて鐘をならしまくります。




ルートBにはこどもちゃれんじの付録のドライブハンドルを今日設置しました。



Bルートは苦手で敬遠しているアパ助くん、
さて、これで少しは登るモチベーションあがりますかね。

本当はもうちょっとアナログで力加減が伝わるようなものがよかったのですが。
「元気のハンドル」と今から呼ぶことにします。
あとで名前を忘れないように壁に書いておこうと思います。
同じ名前で妻も読んでくれるでしょう。


最難関のルートCにはバスの「ピンポーン(止まります)」をずっと置きたくて仕方ありませんでした。
随分ネットで探したのですが、ヤフオクで実物のマニアグッズ(高額)しか売っていません。

しかし、今日!
雑誌の付録で売っているを発見して即買いました。



そうそうこれこれ。
嬉しくてたまりません。

こんなのが高いところにあったらアパ助は押したくて仕方ないでしょう。
楽しみすぎなのに押せなくてしばらくは泣くかもしれないのがちょっと心配です。
最難関のご褒美は「努力のバスピンポン」
努力が最も大事と教えたい、私からアパ助への最終ゴールです。
しばらくの間は夫婦で「努力のバスピンポンを目指せ!」といっては応援しようと思っています。


このような「なぜか押したい、シンプルになる、楽しい」グッズは、
幼児期の遊具と組み合わせると効果絶大です。
似たような組み合わせですが、
うちは1歳の時に滑り台の上と上から無理矢理下を覗いた場所にウォールステッカーを貼りました。
アパ助は登る度にそれを見ては優越感を感じていたようです。



奥のステッカーとは別に登らないと見えない死角にステッカーを張っています。
どtらもまだおぼつかないときにはアパ助にとっては滑り台登頂の最高のご褒美でした。
今は見向きもしませんがw



おもちゃ箱においといても見向きもしないような単調なおもちゃでも、
滑り台の上やちょっと届かない高い場所においてあるというだけで、
子どもにはとたんにアドレナリン放出のご褒美になります。

そこでしか味わえない達成感や優越感に華を添え、
自分のそれまで届かな.かった世界の扉を開ける勇気をくれる気がします。



親は「木の上に立って見る」とか金八先生とかいっていたような気がしますが、
実際になってみると私のイメージでは「伏せて失敗を待つ」イメージが近い気がしています。

今は私がそっと目標を置く、
アパ助には気づかれないようにそっとギリギリの難しいところを狙って。

アパ助は目標に向かってグイグイ登る、
私に目もくれずベルを鳴らしたくてグイグイ登る
到着したらガンガン鳴らす。
嬉しい数だけ押しまくる。
飽きるとどさっと落ちて、私が必ず受け止める



アパ助が今よりどんなに重くなって、
私が年取って力が無くなっても
せめて死なない程度に身を呈して守る。

失敗を怖がらなくても大丈夫
今までイケなかった場所にもドンドン行け

いつか父ちゃんが作れる場所よりももっともっと高いところに自分で目標を見つけて、
私の知らない高みに登っていくでしょう。

「アパ助くん、父ちゃんより高いよ」

いいぞ、もっとイケイケ
落ちてきたっていつも父ちゃんがいるから