先日アメッドで潜った時のゲストのことから
今回のテーマ「ダイビングについて考える」を
書いてみました。
その日のゲストは、事前に
「ライセンス取立てで、スキルに不安がある」
と連絡があった人である。
スキル不足で、他人に迷惑をかけてしまうと言う
云わば日本人独特の気の使いようのゲストであった。
ことダイビングに関して言えば、
これは正しい気の使いように思う。
確かに、数人のゲストをお連れする際、
スキルに差がありすぎると、
スキルの低い方にレベルを合わせなければならず、
潜降に手間取ったりしている最中、
残されたゲストは、ただ待つばかりである。
もしくは、暇なので自分で生物を探したりするが、
ガイドからドンドン離れていくダイバーもいる。
これは、ちょっと勘弁してほしい。
ミミヌキがうまくいかない等で潜降に戸惑って、
他のダイバーが皆潜降完了してるのに・・・
待ってくれてるのに・・・
と、スキル不足のダイバーはほぼ必ず焦る。
焦ると絶対にうまく行かないのが世の常、海の常である。
結果、リタイヤしてしまうか、無理して潜ってしまう。
ショップ側は、利益を考えるなら、
1ガイドで、スキルの差もへったくれもなく、
できるだけ人数を連れて行った方がいいに決まってる。
しかし、そうなると様々な危険が加速的に
増える訳である。
そんな危険なダイビングは提供できねぇと、
少人数制を導入しているショップもある。
ゲストに“安心・安全”を提供するサービス、
実に涙ぐましい企業努力なのである。
ショップを選ぶ判断基準を“価格の安さ”に置く事は
決して間違いではないが、
そこのショップさんのスタイルや雰囲気、考え方が
自分に合っているかを、優先して考えるべきである、
と、私は考える。
私個人、こういったダイバーを支援する活動を
日本で7年やってきた次第ある。
今年のバリ島の雨季入りは早く、
早々にドカ雨が各地で降り倒していやがるため、
12月に入ってからの透明度はイマイチ。
今日は10m前後と、あまり思わしくはなかったが、
ゲストとスキルを確認しながら、お魚を紹介すると、
マスクの下に笑顔が広がるのがわかった。
上がってから、
「魚をしっかり観れたのは初めて!」と
喜んでもらえた。
いやはや、ガイド冥利に尽きる。
今回のゲスト同様、
自分のスキルに不安がある、
ミミヌキが遅い等のストレスがあるダイバーは、
私の経験上、思いの他、多い。
しかし、その中で、正直に自分の不安を申告してくれる
ダイバーは、あまり多くはない。
言うのが「恥ずかしい」という、
これまた日本人独特の感情である。
この場合のこれは良くない。
ダイビングに不安やストレスを持っているのであれば、
自信のスキルを受け入れてくれるショップさんを
探すことが大事であろう。
自分のスキル内でのダイビングこそが
余裕ある“楽しい”ダイビングに繋がると、
私は考える。
ダイビング人 長谷川和弘