先日、パダンバイでのダイビングで、
突如発生した強い流れで、
ゲスト1名と流されてしまった。
この事について、考えてみたいと思う。
まず、どのポイントに潜りに行く時も、
毎回、潮見表で、潮の動きを確認している。
この流れが発生した時刻は、現地時間で9:30頃。
潮見表上は、潮止まりの時間帯であった。
その前後も、潮見表上は、殆ど動かない。
パダンバイのポイントは、時折り潮が入り込む。
その為、一部のポイントでは
流れが発生しやすい事はわかっていた。
だから、毎回、水面の水の動きを確認し、
先に入り、流れが無いか、流れの向き、強さを確認する。
入る前に、地元ジュクンのドライバーにも、
その日の海の状況を聞いている。
(基本、バリ人はいい加減なので、目安程度ではあるが)
その日は「Bagus!(いいよ!)」であった。
ゲストのスキルは、ブランク4ヶ月程度、
経験本数100本以上。
体力は、あまりある方ではない女性ダイバーである。
器材は全てマイギアを使用していた。
その日は、マンツーマンのダイビングであった。
流された場所は、岩に自然に出来た水路がある所。
そこの水深6mくらいのところで、
「あれ?少し流れが出てきた」と感じてから、
恐らくは1~2分ほどで一気に底引きの流れに襲われた。
(時間は感覚なので、確かではない)
いつも確認すべきことはして、
全く問題は無いと判断し、エントリーした。
が、結果は流れに逆らえず、
ゲストと一緒にドンドン引きずられてしまい、
エアの残量を考え、その場から浮上を開始した。
(浮上開始時のゲストのエアは80気圧)
ゲストとはぐれない為に、ゲストのBCをホールド。
浮上中、ダウンカレントが発生していて、
中々水面にたどり着けない。
安全停止もそこそこに、水面に上がることを優先した。
水面に上がってからは、現在地の把握、
自分の乗ってきたジュクン(ボート)の行方を捜し、
水中ブザーを水面で鳴らし、
シグナルフロートの準備をした。
フロートを立てる前に、近くを通りかかった
別のジュクンによって発見され、拾われた。
距離、約100mほど。
漂流時間、約5分ほどであったと思う。
今回は事なきを得たが、
私個人、ぞっとする事故であった。
反省する点は、
・ジュクンのドライバーに、どういったコース取りで
ダイビングするか、大まかにしか説明していなかった。
(したところで、バリ人がどこまで考えてくれるか、
甚だ疑問ではあるが・・・)
・岩に自然の水路が刻まれているということは、
それだけ水の動きが激しい場所である。
流れを感じた時点で、すぐに引き返せば、
流れが強くなる前に、安全なところまで行けたか、
ジュクンから離されずに、浮上できたかもしれない。
・私自身が、少し油断していたかもしれない。
もっと注意深く水面や水中を観察していれば、
何らかの予兆に気付いたかもしれない。
そうすれば、ポイントも変更していたかもしれない。
・潮見表をアテにした。
これはあくまで目安であって、
絶対にこの通りの潮の動きにはならないであろう。
・何よりも、私自身の経験不足。
これらを踏まえて、他のポイントでも、
安全と思われるポイントでも、
ゲストのスキルも考慮しながら、
更なる安全で楽しいダイビングを実践して行こうと思う。
これを読んで、何かご意見、ご感想がありましたら、
是非ご一報下さい。
ダイビング人 長谷川和弘