マンボウのシーズンも終わり、
そろそろマンタのシーズンも去ろうとしている。
ゲストのリクエストで、出逢えるか出逢えないか、
微妙ではあるが、マンタ狙いで1本入った。
が、マンタが現れる条件BEST3が全て揃っていなかった!
①ウネリがある・・・ここは潮が動かないと、
マンタが寄り付かない。
②透明度が悪い・・・プランクトンが豊富な証拠。
③低水温・・・乾季の平均水温は24℃前後。
今日は、この3つが全て欠けている。
つまり、穏やか! 透明度がいい! 水が温かい!
通常のファンダイビングなら、最高のコンディションであるが、
このマンタポイントに関しては、全てが逆である。
楽なダイビングか、マンタを見るか、
矛盾した、葛藤せざるを得ないポイントである。
テストでいい点取らないと、おもちゃを買ってもらえない
子供の心境に似ているかもしれない。
先陣のダイバー達数人が、マンタ待ちをしている。
今日はまだ現れてくれてないらしい。
トップシーズンであれば、平均5~6枚のマンタが
ダイバーの頭上を乱舞する。
多い時は10枚以上。
大抵ブラックマンタも雑じっているから見ごたえもある。
まず100%出逢えるところなのだが、
今日のコンディションは、非常に厳しい。
自然とは融通が利かないものである。
見知らぬ外人ダイバーと目が合い、
「マンタいないねぇ」とハンドシグナルで話すと、
突如マンタのモノマネを始めた。
そして、レギュまで外して写真を撮れ!撮れ!と
アピールする。
面白いので撮ってみた。
陽気な人である。
その後、水中でチップを要求するフリをしてきた。
(おそらく2ドルと言っていた)
私は感謝を込めて、多めにチップを渡すフリをした。
(気持ちは500ドルくらいのつもりだった)
インターナショナル即席コントの一コマであった。
最後の最後、マンタが1枚だけ出てきてくれた。
マンタ待ち望んでいたダイバー達は歓喜する。
カメラを構え、その勇姿を心に刻み、
暖かい目でマンタを見送る。
ゲストもバンバンザイであった。
もし現れてくれなかったら、
帰りのボートがお寒くなるところであった。
今日も大自然と、その恩恵に感謝である。
来シーズンまで、ここに来ることはないであろう。
来年まで、さようなら。
ダイビング人 長谷川和弘

