テーマ「過去を振り返ったりする」では
私がバリ島に住むまでの事をダラダラと
気分で書いているコーナーである。
ダイバーになってから、
貯金がある限り潜りに行き続け、
銀行預金は¥4000強となった。
今時、幼稚園児でももう少し持ってるだろう。
独り身は気楽である。
血気盛んに海に通い続けていた内は、
休日出勤しなくて非難ゴーゴーだったり、
週末を定時で上がって、ブーイングゴーゴーでも、
会社の事なんぞ、大して気にはしなかった。
ひとたび、資金が底を尽き、
潜りに行けなくなってしまうと、
周りの人間がよく見えてきた。
そりゃ仕事に追われる人から見たら、
毎週のように、海に遊びに行ってるヤツなんて、
コノヤロー的存在であろう。
非難ゴーゴー、ブーイングゴーゴーも納得である。
でも、ゴーゴーな人に限って、
趣味や娯楽を持ち合わせていない。
仕事を理由に何もしないのである。
これは厄介。
口を開けば、仕事の話か愚痴。
もしくは「鬱病について」語られたりした。
社内は、インフルエンザが大流行した時の
病院の待合室並みに、
病んでる空気やストレスタイフーンが充満。
しかし、私自身も徐々にこの病気に感染していく。
潜りに行きたくても、
客先からのものすげぇ注文と納期の催促、
そして、出荷する物×2、殆どが不良品で返品。
海に行ってる時間がない、元気がない。
そう、私も口では「海に行きたい」などと言っても、
ゴーゴーな人々と同様の人間に成り果てていた。
そのまま、こんな日々が続きに続く。
きっかけは単純なものだった。
しばらく買っていなかったダイビング雑誌を購入、
「南の島でダイビングインストラクターになろう!」
この見出しにやられた。
後先考えず、南の島、バリ島に行くことを決意する。
友人や会社関係の人達は、
「夢があるっていいなぁ」と言った。
その表現は正確ではない。
夢が2割、現実逃避8割くらいだったのではないだろうか。
両親の心配を他所に、独り身は気楽である。
とにもかくにも、
先を見通さず感情のままに進むこの男は、
ここから、ダイバーとしての新たな一歩を踏み出す。
ダイビング人 長谷川和弘