四十八人目の忠臣 |  徒然なるままに読書日和 

 徒然なるままに読書日和 

● 赴くままに、思いつくままに読書を愉しんでいます。

● 備忘録として綴ってゆこうと思います

著書:諸田玲子「四十八人目の忠臣」。彼女の歴史観念と流麗な文章、描写される主人公の女っぷりには毎回度肝を抜かされてます。彼女の作品は歴史上の女密偵の話が多い。彼女の文章を深読みすればするほど気持ちが主人公へ馳せる。今回はクールに読破しようと考えたものだが、そうは簡単に譲らない彼女の書籍。読む前から心が揺れ動くものとして、著者との相性が最高潮と自称するところです。他の読者も同様、魅了される読者は著者への熱い願念と要望と⋯、そして快楽として快特しようと心得ているのだと思う。




〜 あらすじ 〜

赤穂浅野家に仕えるきよは浅草小町と謳われる美女。当主内匠頭の寵臣磯貝十郎左衛門と、夫婦の約束をしている。だが、内匠頭が吉良上之助を殿中で斬り付け、お家は断絶。磯貝は、家老大石らと仇討ちを画策する。きよは恋と忠義のはざまで、討ち入りの日を迎える。本懐後も忠義を貫き、遺族の赦免と浅野家再興を目指し将軍家へ近づいていく⋯⋯。歴史に名を残した実在の女性を描く全く新しい忠臣蔵!




読者の期待を裏切らない作品です。忠臣蔵は知っていても、こんな歴史背景に、こんな観点と裏舞台があったとは⋯。女性が主人公なので心底どハマりします。