野口里佳は何を見ているんだろう
今日は「あけぼの開明舎 」で開かれる写真家・野口里佳さんのトークイベントに。
とにかく会ってみたかった。話を聞いてみたかった。
去年の夏、原美術館で「飛ぶ夢を見た」展を見て以来、そして
そのときのトークイベントは逃していたので、今回はなんとしてでもという感があった。
この「あけぼの開明舎」というのがまた独特なところで、
廃校になった小学校の校舎を再利用しているところ。
下駄箱に靴をいれ、スリッパであがる。
廊下を歩くと木の床がきしむ。片隅には水場。
なんと懐かしいんだろう。
しかも19時からなので外は暗く、その懐古的イメージを強くさせる。
教室に入ると並んでいたのは「いちむら5」なんて背中にかかれた椅子。
そうだそうだ、小学校のときの椅子って大きさの番号があったなあなんて。
50人ほどの大人が小学校の教室に集まる。
正面には真っ白いハコ壁(スライド投射用)、ソファ。
時間になると司会の樋泉さん、そして野口さんが登場。
野口さんは写真を撮る姿勢から結構力強い感じなのかなあと
思っていたら、すごくかわいらしい人で驚いた。
まずはじめに初期のモノクロ作品、「城ヲ」「創造の記録」あたりから。
写真を撮り始めたころの話を聞く。
カラーの機材を購入してから、カラー作品になり、
「鳥を見る」「フジヤマ」「ロケットの丘」などなど。
どの作品も小さな人が写っていることが多く、
人が写っていないものも人が関係しているものが多い。
それは野口さんの好奇心が、人がどのように世界を開拓し、
どのようにモノを作り出していくかというものに興味があるからだと思う。
それが、それを記録することに興味あるのか、
それとも自分もやってみたいが出来ない部分は写真で表現しているのか
聞いてみたかったが時間がなかった。残念。
またモノクロとカラーの関係についても聞いてみたかった。
それから野口さんが小さいころ、どのようなことをして遊ぶのが好きだったとか、
学校で習う教育に関してどう感じていたのかなんて聞いてみたかったんだけど。
話が脱線してしまった。
最後に最近撮られている写真を紹介。
最近、EU25カ国の写真を13人の写真家が撮り、それぞれ写真集を出していて、
その一人として写真集を出されたそうだ。チェコとキプロス。
近々、買いに行こう!
それにしても野口さんは想像以上に素敵な方で、自分のしていることにも
すごい自信あるんだろうなと思った。そして参加したお客さんのことも
すごく気を使っていて、芸術分野の質問だとなかなか意味のつかみにくい
言葉で表しにくい質問に対しても、出来るだけ理解しようと努める姿や
逆になかなか言葉になりにくい答えをなんとかわかりやすく伝えようとしていたり。
写真家というのはどちらかというと自分の世界に入ってしまっているんじゃないかと
思っていたが、ぜんぜんそんなことはなかった。
20時半までの予定が延長され21時まで。
それでもあっという間に終わってしまった感があった。でもよかった。
今回企画してくれたあけぼの美術企画のヒトには本当拍手したい。
そして司会の樋泉さんも野口さんの作品に惹かれたというだけあって、
良い進行役をしていた。大きなイベントではないけれども、大きなイベントには無い
手作り感、50人強の参加者の一体感があって良いイベントだった。