上野の西洋国立美術館で行われている、
「カラヴァッジョ展」へ行ってきました。

2月に訪れた、フィレンツェにある「ウフィツィ美術館」でカラヴァッジョは数点見ていましたが、
日本でまた別のものを観られるなんて幸せです。
こういう時、関東に住んでいてよかったなあ、、、、と思います。
世界初公開の、「法悦のマグダラのマリア」。
これは、カラヴァッジョ特有の、黒い画面に絶妙な光を当てて描かれた、一見「暗い」絵でしたが・・・
ストイックさと優美さ、祈り、なぜか感じる爆発的な想い、、、、
やはり必見です。
URL: caravaggio.jp
一番最初にカラヴァッジョを見たのは、「ナルキッソス」でした。
その時の衝撃!
とても大きな絵で、この絵の持つパワーはなんだろう、と不思議に感じていました。
ナルシストの語源にもなっているギリシア神話のお話です。
今回もこの絵を観ることが出来て、嬉しく思いました。
絵画を観るのが、子供の頃から好きだった私は、田舎の中学校で校長先生をしていた祖父が持っていた、あるある、、、と言うような、ごっつい絵画全集を引っ張りだして、よく眺めていました。
田舎ですし、祖父が漫画を買ってくれる筈もなく、暇つぶしだったのですが(笑)
それが後ほど、これほど情操教育に役立ってくれていたとは、と感謝しています。
同じ芸術、そして音楽と絵画、文学は密接な関係にあります。
また、絵画の作り方は、音楽の作り方ともよく似ているので
音楽がお好きな方は、美術館にもよく足を運んでいます。
生徒さんにも「音楽を沢山聞いて、絵をたくさん観て」とお話していますが、
他にも、映画やミュージカル、本、良い漫画、など、実にたくさんのヒントがあります。
その中でも、やはり「本物」と言えるものを見て欲しいと思っています。
芸事は、全て真似ごとから入って行きますし、それはそれで楽しく面白いものも多いのですが、やはり「本物」は、光が違います。
それを知っていると、「真似ごと」の差がついていくのです。
そのうち、自分の中の表現に、「本物」「真似ごと」がある事がわかっていきます。
自分の中で「本物」が見つかるのは、大きな強みとなって行きます。
そして、人はなぜか、「本物」に、より強烈に惹かれます・・・。

帰りには、上野の公園内は、お花見客や外国人観光客の大混雑でした。
少し薄曇りだったのが残念。
湘南、鎌倉あたりのソメイヨシノはまだ満開ではないので、
その分、たくさん楽しめる気がして、楽しみです。