主な収録筐体
Cytus 

主人公
俺(CODENAME:BURIED)


作者評価
─────

作者コメント
今日も1位か。嬉しくない訳ではないが、毎回結果が同じだと流石に飽きてくる。
もっとやり応えのある勝負がしたい。と言うのが本音だ。そんな時だ。あいつが現れたのは。


早くも鳩サブレ様との合作第二弾!
今回は鳩サブレ様の想像したストーリーから書かせていただきました。





CODE NAME:ZERO~追想の迎撃~
 鳩サブレvsDIT




ここ数年、人間は科学の発展と共に生活様式も大幅に変えるようになっていた。大半の家事は、人間がやらずとも機械が肩代わりをしてくれる。
外では、安価で強力なエンジンの普及によって空を飛ぶ乗り物で溢れている。

また、建物は頑丈で綺麗な素材が広まった事で、大災害にも殆どの被害を出さないほどになった。
だけども、皮肉にも一部の人々は平和というものに飽きが来てしまう。「安全」が世界を完全に占めれば生活、人生において「スリル」と言うものが無くなってしまう。
そして安全を保証された人間は言い始めた。
「この世にはスリルが足りない。」と。それは「安全」からの脱却願望である。安全とは人々の娯楽にも影響を与えるのであった。


そこで始まったのが安全にスリルを味わえる事のできる戦闘機を操ったサバイバルゲームだった。


「11時の方向!敵接近!」

「first gate!6時の方向弾道ミサイル飛来!上手く躱せ!」

「まずい!first gate左翼を被弾!戦線離脱する!」

「BURIED!first gate の仇を取ってくれ!今だ!ミサイルであいつを撃ち墜とせ!」

「分かってるよ。うるせぇな。」


そして、俺の戦闘機である「CODENANE:BURIED」は見事に標的の中心を貫いた。だが、もうその光景を見ても俺の中には感動も生まれない。既に熟知している物語を読むようなものだ。

俺にとってこれは当たり前の光景。
目紛しいスピードで迫ってくる弾幕もミサイルも俺にとってはどうという事でもなかった。

何故なら攻撃の流れ方がいつも同じだからだ。
言うなれば学校のテストで何年もの間全く同じ問題を解いてるようなもの。動きなんて手に取るように分かる。

だから、敵機の背後に回って攻撃すればほぼ敵は俺の手によって落ちるのである。


結局今回のゲーム、俺の個人ランキングは1位。俺達のチームのランキングも1位だった。前回も前々回も。いや、正確にはあいつらは何も目立った事はやってない。俺が撃墜数を稼いだお陰であいつらもこの場に立ってるようなものだ。

このゲームを始めたのは、どれくらい前だっただろうか。試合終了後、俺は自室にてさほどくたびれていない自機のメンテナンスをしながらそう思った。
俺の家系が代々エンジニアなのもあり、元々俺は戦闘機というものが好きである。
中学生ぐらいの頃から自宅の倉庫から適当に廃材と基盤を持ってきては小さな飛行機を飛ばして楽しんでいたものだ。
だから、俺はこのゲームの存在を知った時に(このゲームは俺のためにあるんじゃないのか?)と思うほど興奮した。自分で作った戦闘機が轟音と共に敵を撃ち落とす……それはまさしく俺が夢見ていたことだ。

ちなみに、このBURIEDは「どうせなら武器は最初から全身全霊を込めて作ったほうが愛着が湧くだろう」と、まだ俺が初期プレイヤーとして参戦していた時に作ったものである。
何百もの戦闘を重ねた戦闘機なら流石に限界が来てもおかしくはないのだが、どういうわけかコイツは馬鹿みたいにポテンシャルを保ち続けている。熱中している時というのは、恐ろしい程高い成果物を生むものなのだ。

(あの時は楽しかった。だが…今は、そうとはいえない。別に飽きた訳では無いのに。)

ふと時計をみると、気がつけば日付が変わろうとしていた。今夜はそろそろ寝ることとするか。どうせ明日もまた満足出来ない勝利を得て、過去の楽しさに縋って一日が終わるのだ。

俺は、ゆっくりと眠りについた。それは、勝者の余裕をかましたウサギの様だっただろう。

だが、そこに突然ジェットエンジンをぶら下げたカメが現れたらウサギはどう思うのか────。

次の日、俺はいつもの様に戦場へと向かった。すると、ランキングが記された掲示板の辺りで人だかりが出来ているのが見える。

「おい、どうしたんだ?こんなに皆集まって…。」
俺は、昨日チームを組んだやつに向かって話しかけた。
「あっ、BURIEDさん!見てください…。この人、昨夜から唐突にランキングを上昇させてきていて…どなたか知っていますか?」
胴体に「GATORIX」と書かれた巨大な戦闘機を持つ彼は、俺の順位のすぐ下を指さしてそう言った。

俺は、その武器のコードネームを心に刻みつけるように呟いた。
「CODENANE:ZERO…?」

初めて見るコードネームだな。新入りか?

にしては異質な感じがする。
今までランク上位にいたものがここまで上ってくることは数回はあった。だが、全く無名のプレイヤーがこんな短期間でランクインする事なんて初めてだ。

「いや…知らない。このコードネームを俺は初めて見た。」俺は、そう答える。

「ああ、ZEROなら私は昨日戦ったわ。アレは凄かった。旋回能力、スピード、的確な狙い…どれをとっても完璧だった。」
すると、後ろの方から話を聴いていたらしき若い女性が輪に入ってきた。脇にいる機体は個人ランキング三位の「Leviathan」だ。

「ほう。お前が言うくらいなら相当の腕があるということだな。だが、たかが新入り。トップの俺には敵うわけがない───」
俺は、自信ありげに宣言した。数々の戦闘で勝利を収めてきた俺だ、実力の差は考えるまでもない。

だが、返ってきた言葉はそれを肯定するものではなかった。
「いや、ひょっとしたら貴方も勝てないんじゃないかしら…。」

俺は、その言葉を聞いて冷めていた心に火が点いた。プライドが傷ついた?いや、それ以上に燃える何かがある。

「…おい、ZEROは今何処にいるんだ。そんな奴がいるなら、俺が相手してやろうじゃないか…。」
するとGATORIXの奴が、ZEROが今戦っている戦場の位置を教えてくれた。若干その顔から血の気が引いていたのは気のせいだろう。

俺が戦場についた頃、どうやら戦闘はちょうど終わったようだった。出てくる人々は声を揃えてZEROの強さを語っていた。
俺はそれを聞いて、嫉妬のような黒い感情が湧き出てくるのを感じた。
だが、余計なことを考えていては戦闘に支障が出てしまう。俺は首を振って、その雑念を取っ払った。

いよいよZEROのいるチームと戦うことになる。俺は自機の電源を入れながら、ZEROを操作しているプレイヤーを目で探す。
すると隅の辺りで橙色の上着を着た奴の上空で大きく旋回する機体があった。
「あれがZEROかよ…。」何処かで、そう呟くのが聞こえた。どうやらその下にいる奴が、その所有者という訳のようだ。
安全のためのヘルメットを被っているため詳しくは分からないが、体格からして男のようである。

「今に見ていろ。俺のBURIEDに勝てる奴はいないんだ。」
 

戦闘開始。

敵機を数体撃墜した所でようやくZEROを見つける事が出来た。

俺は遂にコイツと戦うのだ。待ちに待ったと言わんばかりに、エンジンの音が一度大きく唸る。

ZEROは俺が狙いを定めた事に気付いたようだ。
しかしもう遅い。

俺は今回も当たり前のように敵機の後ろに付く。意外とZEROはあっさりと俺に後ろを取られてしまった。


CODENANE:ZERO。お前の事はよく知らないが、結局お前もこの程度か。これで終わりだ。俺は弾道ミサイルをZEROに放つ。

その時だ。前方を飛んでいたZEROが突然急旋回を繰り広げた。


「おい、なんだ今の動きは!?」


気が付くと俺はZEROに後ろを取られていた。この一瞬で何があったと言うんだ!?

驚く間もなくZEROは弾道ミサイルを撃ってくる。

「くっ…!」上手く躱せたが安心している暇はない。
また強襲を受けるに違いない。
この状況を上手く打破しなければ!

これならどうだ!俺は機体に一瞬急ブレーキをかける。

後ろに付いていたZEROが前に出た。
よし!これで俺が有利だ!

今度こそ墜としてやる!そう思い再び弾道ミサイルを発射。

すると今度はZEROが急上昇。
一体何なんだ!?こいつは!

俺も機体を垂直に上げ急上昇をする。


遂に高高度での一騎打ちが始まった。目視で機体を把握することは出来ないが、それでも機体に載せられたカメラから操作を行う事が出来る。向こうもそれは同じであるようだ。

推定高度50000feet以上。ここは危険地帯だ。雲を被れば機体に水滴が付着する。もしエンジンが濡れれば上空の低気温によりエンジンが凍結する可能性もある。更にお互いストールと呼ばれる現象を背にして戦う事になる。
機体を下手に傾けると揚力の低下が始まり機体が失速。更に恐ろしいのは操縦不能となる事だ。ストールが始まるとすぐに機体を立て直さなければならない。しかしそう簡単に立て直せるものではない。その時をお互い狙われる危険性があるのだ。そんな極限状態の中で戦う事になる。

俺は、自分に一つ大きく息を吐き、手元に力を込める。そして、俺の中にある座右の銘を心の中で呟いた。

「Beat time――何があろうと拍子を抜かすような事はするな。」


気がつけば、俺は無我夢中でその戦闘を楽しんでいた。こんな気持ちは初めてプレイした時以来の事だろう。すっかり忘れていた気持ちを呼び覚まされた気分だ。まだこんな強いやつがいたなんてな。俺は嬉しくて堪らない。

過酷な環境にもかかわらず、両者は互角の戦いを繰り広げ一向に勝敗は決まらない。だが、数十分にも及ぶ戦闘にもやがて終わりが来た。
「やばい!ストールだ!」

その時を狙ったかのようにZEROは弾道ミサイルを撃ち込んだ。

BURIEDに命中。

「くっ!BURIED右翼被弾!及びエンジン損傷!CODENANE:ZEROの攻撃により戦線離脱する!」

「マジか!?」

「え!?」

「あのBURIEDさんが!?」

仲間達が驚くのも無理はない。
まさかこの俺がやられるなんてな。この屈辱は何年ぶりだ…。屈辱?いや違うな。これは喜びだ。
この気持ちを思い出させてくれたのはZEROだからな。
俺は良きライバルを見つける事が出来た。


俺達の順位は2位。1位は勿論ZEROのチーム。

戦闘終了後。俺は、ZEROを動かしていた奴に一言話しかけようと姿を探した。だが、俺が話しかけようと思った頃には既にZEROの姿はどこにも見当たらず、結局正体は掴めなかった。

今回は勝てなかった。だけども、次こそ、俺は絶対に勝ってみせる。そして再びあのランキングの頂上を…あの「NO.1 CODENAME:ZERO」に奪われたその地位を取り返そうじゃねぇか!



また会おうぜ。CODENANE:ZERO



~~

第二弾です…!今回は私が主な世界観を考えてみました。こんな話ですが、当の本人は戦闘機やサバゲーはこれっぽっちも知識がありませんw
曲中の「Collapse Central…」のシーンを入れたりなどかなり曲に忠実に再現できたかな?とは思います。
戦闘機の名前は、大半が当該曲作者「NeLiME」さんの曲名からです。だって名前かっこいいんだもん。かっこいいは正義です。
長くなりましたが、どんな趣味であれ、常にライバルである存在がいることが趣味を楽しみ続ける要素の一つになり得るのかもしれませんね。今回も合作ありがとうございました!ビィトタァイム…。(CODE NAME :HATO SABLE)

閲覧ありがとうございます。
まずこの曲、書くまでは曲名コマンドゼロだと思ってました(笑)
早くも2作目完成致しました。
私的に人様の曲に対するイメージから肉付けしていくのは初めての試みでしたが、いや~書いてて楽しかったですね(笑)

地上でラジコンを操作して戦闘機を動かし戦わせるゲーム。なかなか楽しそうです。
今回は戦闘機達の繰り広げる戦闘シーン辺りを(勝手に)書いて暴れさせていただきました(笑)
所でラジコンで高高度である50000feet(地上から約15240m)以上飛ばす事って可能なんですかね?まあ未来の話なので多分可能ですね(笑)

あと終盤に鳩サブレ様の書かれた「両者は互角の戦いを繰り広げ」とありますが
これは終盤の激しい左右対称の同時押しを意識された文章なのかな?
鳩サブレ様今回もありがとうございました!(CODE NAME:DIT)