主な収録筐体
リフレク
主人公
私(男性)
作者評価
★★★★☆
作者コメント
Eiraと呼ばれるその山に
数多の人間が足を踏み入れた。
だがその山から帰って来たものは誰もいない。
何故だろう?それは誰にも分からないと言う。
E i r a
~ 蠢 く 真 実 ~
────その山には絶対に近付くな────
これは山の麓に住む者達の言葉。
この地の住民は皆、口を揃えてこう言うそうだ。
そこには謎に包まれた山が聳える。
永遠と続く山脈の中に一際目立つ大きな山で、年中雪を被るその姿は神秘的で美しい。その姿からこの山はEiraと呼ばれる。
しかしその反面、その山を登った者は誰一人として帰ってきたものはいないと言われている。この山の中では一体何が起こっているのか。
謎解明に調査しに向かった専門家であっても、万全の対策をして行方不明者を探しに向かった数十人でさえ誰一人として帰ってきていない。
彼らは一体何処へ行ってしまったのだろう…?
雪崩が起こった訳でもないのにこれだけの人数が単に遭難しただけとは到底考えられず、この山には人間を喰らう魔物が潜んで居るのか?
いや、この山は冥界へと繋がっており、開かれた入り口に入ると二度とこの世界に帰って来れないのか?
と様々な説が上げられた。しかし未だ答えは見つからず何百年も経過している。登った人間が今まで一度も帰ってきたことが無いのだから答えが見つかるわけも無い。
だから地元住民はこう言うのだ。
「その山には絶対に近付くな。」と。
その事を知っている私が何故その山を登っていると思う?
…もう飽きたんだ。人生に。多額の借金を背負い、妻にも見放され、私は途方に暮れていた。そんな中、誰にも迷惑をかけないような人生の終わり場所を探していた。
その時にこの恐ろしい山を知ったのだ。
この山に入り込んだ者は皆行方不明。謎に包まれているようだが、その山で何が起こっているのか、私自身がその謎を知る事が出来るのなら、それは私にとって人生の最後の楽しみになるだろう…。
それに冥界でも何でもいい。知らない世界に行けるのなら、それも一興かも知れない。
私は山を登り続けた。二度と戻れないと言う山なのに登っているときは意外にも冷静である。
今頃職場の皆はどうしているだろう?今更考えなくても答えなんて分かっている。
今頃私の家や携帯には着信が何通も来ているだろう。しかしもう私に携帯なんて必要ない。まさか皆、仕事をすっぽかしてこんな雪山を宛もなく登っているなんて夢にも思わないだろう…。
降っていた雪は強く降り始め風も強く吹き始めた。
遂に来たか。雪山の恐ろしさはこれからである。
歩き始めて2時間程経過。
駄目だ…吹雪が強すぎてもう歩けない…容赦なく襲う雪と風は私の体力を奪っていく。いや、だからどうという事はない。私は自らこうなる運命を選んだのだから。吹雪で動けなくなり人生が終わるのならそれは本望だ。
容赦なく山は吹雪き遂に私は白い雪に膝を着く。しかしこのまま人生が終わるまでに行方不明の原因だけは知っておきたい。
これでは私は単に遭難し凍死して終わるだけではないか。本当にこれだけで来た者全てが行方不明にまでなるだろうか?
それに…凍死が行方不明の真実だとしたら私は凍死した死体の一人や二人は見つけているはずである。なのにそれをまだ見つけていない。凍死が原因とは到底思えない。この山にはそれ以上に恐ろしい謎が隠されているはずである。
ここまで分かっていても、どうしてもこれ以上体を動かす気力が湧かなかった。
…もういい。もう結局謎は謎のまま終わらせればいい。私は真実を知らないまま終わる。もうここまでだ…。
「久…り…ね。」
その時、吹雪からなる轟音に紛れて何処からか女性の声が聞こえた。それもどことなく聞き覚えのある声。
幻聴か?ははは…私もここまで疲弊してるのか。そろそろ天から迎えが来たようだな…。
「久しぶりね。起きて、立ち上がって…。」
いや、幻聴にしてははっきりと聞こえる。不思議な感じだと思い私は辺りを見渡した。
ん…?あそこに居るのは誰だ?遭難者か?誰かがこちらを見ている…
その時だ。私はとんでもないものを目にする。
あれは…私の妻ではないか!?何故ここに!?
そうか!さっきの声は幻聴ではない!私は立ち上がり妻の方へ駆け寄った。
と思ったが駆けるほどもう力がない。私は足を引きずりながら妻の方へ歩み寄った。
「こっちへ来て。」
そう言いながら妻はどんどん山の奥へ進んでいく。どういうつもりだ?山小屋でもあるのか?
そのまま妻を追いかけるなり
私は木々の生えていない真っ白な広場へ辿り着いた。辺りを見渡しても白ばかり。妻は何処へ行ったんだ…?
この山を登ってから更に数時間経過。辺りはもう真っ暗である。
妻は何処へ行ったんだ…見つからない…こんな吹雪の中一人で大丈夫か…?
駄目だ…もう疲れて眠くなってきた…今日はここで眠るとしよう…。
明日…また妻を……捜…。
そして男は目覚める事のない深い眠りにつく。
すると突然地響きが起こり男の足元に亀裂が生じた。
亀裂は大きくなり地割れが発生。更に広がり始める。
突然現れた地割れに男の体は雪と一緒に底まで落ちてしまう。
その後更に驚くことに地割れが収まり、今度は逆に地割れが閉じてしまったではないか。
一体何が起こったというのか?
この山であらゆる者が行方不明になる謎。
それはこの山自身が意志を持ち、登った人間を吹雪で疲弊させその人間に深く関わりのある人間の幻覚を見せ付ける。その幻覚で人間をとある部分へと誘導させ、その後口が開くかのように地割れが発生。人間は谷底へと落とされる。
そう。言うなればこの山は人を食む恐ろしい山なのだ。
──────────
結局その男は行方不明となり辺りは騒ぎ立てた。
麓の町に携わなかった事もあって
男がこの山に登った事実は誰も知っておらず
更に行方を膨らませる。
警察は血眼になって男を探した。
しかし男はどれだけ探しても見つからなかった。
それもそのはずだ。男はあの山に喰われたのだから。街中で探しても見つかるわけもない。
その山の麓に住む住民は今でもこう言っている。
「その山には絶対に近づくな。」と。
~~
Eira閲覧ありがとうございます。
んーなんかこれじゃない感が(笑)
サブタイトル変えるかも知れないです(笑)
ついに第三のValanga完成
この曲はTOTTO氏がリフレクでプレイヤーと対戦し
対戦したプレイヤーに負けた場合、罰ゲームとして第三のValangaを作曲すると言う企画があったらしいですが、
実際の所TOTTO氏は頭の中でイメージはしていたが忙しくてなかなか作れないとコメントしていた所から、
彼からすればようやく作れた感があってよかったのかなと思います。
山でも森でも海でも自然界に存在する巨大なものが意志を持つとしたら、
やっぱり人間に襲いかかるのですかね?(笑)
