主な収録筐体
指、弐寺、ギタドラ


主人公
彼(渡り鳥)




作者評価
★★★★◆

作者コメント

仲間とはぐれた一羽の渡り鳥。この地はいづれ凍える程に寒くなる。このままではいつか死んでしまう。

危険を省みず彼はたった一羽で島を渡る。


longを考えて作ったのでゲーム内の曲だけではちょっと分かりにくいと思います。








Snow Goose(LONGver)       

           勇気ある渡り鳥


北の大地で一羽の渡り鳥が空を飛ぶ。


この地に冬が訪れて寒くなるのだ。


暖かい南の地を目指して鳥は飛ぶ。
しかし仲間とはぐれたこの鳥は飛び立つのが遅かった。


既にこの地に冬が訪れていたのだ。


鳥は寒さに耐えながら飛んだ。


途中で何度も寒い風が吹いたが彼は必死に南に向かって飛び続けた。



そして追い討ちをかけるように冷たい雪が降り始める。
無数に降る雪が彼の体に付き彼の体温を奪っていき更に視界をも奪う。
彼は初めて見た白い粒に驚きを隠せなかった。



この厳しい気候に彼の体力は少しずつ落ち始めた。
もともと渡り鳥は寒いのが苦手な種類だ。

しかし彼は決して飛ぶのを諦めなかった。

それははぐれた仲間達と再び逢うため。

こんな所で凍え死ぬ訳には行かないのだ。



「今頃仲間達は無事に南へたどり着いたのだろうか…
皆はぐれてしまった私を心配しているのだろうか。」彼はそう考えながら進んだ。


彼は寒さに耐え飛び続けた後,ようやく海にたどり着く。飛び始めて半日経った時だった。雪は止んだ。

海からはとても寒い潮風が吹いていて流氷も少しばかり浮いていた。
本格的な冬を知らない渡り鳥はこの不思議な現象におそらく驚いただろう。



そして陸を離れ彼は海を渡る。

潮風という逆風の中を飛ぶのは難しい。
正面からの寒い潮風は更に彼の体力を削いだ。

休もうとしても下は冷たい海。降りれそうな岩場も近くにはなく、北の陸も既に極寒の地と化して戻ることさえも出来ない。

彼は前へ前へ進むしか無いのだ。たとえ五感の感覚が無くなろうとも。



海を渡り始めて数日が過ぎた、
前方に島が見えてきた。

「あの形、去年行った島と形が全く同じ。ここをはぐれた仲間達が渡ったに違いない。あともう少しだ。」


彼はそう確信した。

目的地の島まであと数km

だがまた彼の行く手を阻むものが出る。

雨が降りだしたのだ。


冷たい雨が彼の背中を次々に刺して更に羽毛は雨を吸水して体を重くした。


ここまで来たが雨によりついに体が弱り始めた。


羽ばたく力も次第に弱くなっていく。

だが彼は最後の力を振り絞り島まで後1kmほどの距離を飛び続けた


そして……。
















彼は島たどり着いた。







雨が降り始めてから1日後に。







亡骸となって。





途中で力尽きて海に落ち、この島に漂流したんだと思われる。

海に落ちた時、彼はどんなに悔しかっただろう。


仲間のいる島までもう少しだったのに。

仲間達に会うことなく死んでしまった彼…



だが彼の努力は無駄にはならなかった。



彼の仲間だった1羽の渡り鳥が亡骸を海岸で見つけたのだ。

それを皆に知らせに行くとしばらくして

亡骸の周りには数十羽の鳥が集まった。


全て亡骸になった渡り鳥の仲間である。


この亡骸に皆は悲しんだ。またどこかで会えると信じていたがこんな形で会うことになるなんて…




仲間の渡り鳥達は


この過酷な季節にたった一羽で渡りを挑んだ勇気ある渡り鳥として彼を称えた。

今後もし群れから一羽でもはぐれたらその一羽を必死に見つけ出し、全員で海を渡り島に着くと誓った。








スノグロング閲覧ありがとうございます。

ゲームだと悲しい曲に思えないけど
ロングだと悲しくなります。

2番目はホルンの音がかっこいい。
そこを海のシーンと考えて作ったらすんなりまとまりました