書き殴れ。 -3ページ目

高熱飛行 4

水の次に一砂が要求したのは音楽だった。
渡したリモコン片手に寝転がったまま、ラックの上のミニコンポの電源を入れる。
CDを再生。
だがディスプレイは無言で「CD NO DISC」を表示するだけだった。
「入ってない」
一言不満を告げて、再びリモコンをコンポに向ける。
MDに切り替えようとしているのだと気付き、俺は慌てて止めに入った。
「あ、待て」
けれど遅い。
一砂の親指の指令を受けて、コンポはかすかに音を立ててMDを読み込んだ。
「なに?」
「へんなの入って――」
リモコンではなく本体の停止ボタンに指を伸ばすが、タッチの差で間に合わず、「へんなの」の最初の一音がスピーカーから短く漏れた。
「超難しいねこれ」
「イントロクイズかよ……」
停止ボタンに指を押し付けたまま、間抜けな格好で俺は脱力した。
「へんなの」は、本当はまったく変でなんかない。
もう何年も前になるが、ドラマの主題歌になって売れた曲だ。
ロックバンドの曲だけれど、やさしく切ないそのメロディーは普段俺が聴く洋物のハードロックやヘヴィメタルの喧騒からはあまりにも遠すぎて、曲自体はよくてもそれを俺が聴くということが「へんなの」だと思った。
クソオヤジにディープパープルで育てられた一砂は、普通にげんこつやまのたぬきさんで育った俺よりはるかにロックに対するセンスがいい。ような気がする。
そんな一砂にこういう曲をヘビロテしていると思われるのが、なんとなく気恥ずかしかった。
「でもなんか、聴いたことあるような感じ」
「あれだけでわかんのか」
「曲まではわかんないけど。なんか邦楽の、ポップスっぽいやつ。違う?」
確かに、そう言っても差支えがないような曲調だ。
本当に一音くらいしか鳴っていないはずなのに、一砂の知る俺の好きな音楽のジャンルとは異なるそれを、大まかだろうがすぐに言い当てる耳はたいしたものだ。
「……では正解です」
もうどうにでもなれ、と俺は停止ボタンから滑らせた指で再生を選ぶ。
居心地の悪い読み込み音の間に煙草を咥えて火を点ける。
今度は遮られることのないイントロに目をつぶり、深く吸った煙を吐き出した。
「ああ、これ?」
意外そうな一砂の反応。ひそかに予想した曲名が外れたのか、それともやっぱり俺が聴くのが意外だと思ったのか。
「古いMDの整理してるとこだったんだよ」
まるっきり嘘だというわけじゃない。きっかけは確かにそれだった。
ただMDの整理はもうずいぶん前に終わっていて、そのとき見つけたこのMDを俺は毎晩何度も聴いている。
紛れ込ませたささやかな嘘は、邦楽になんか興味はないとかっこつけた自分の面目を保つため。
そしてそれから、やさしい声で歌われるこの青い歌詞を、俺が本当は願っていると知られるのが怖いから。
俺は一砂がいれば、一砂のためなら、なんでもできるわけじゃない。
空なんて、飛べるわけもない。
胸に想えばどんなことだってできるはずだと言うけれど、そんなのは綺麗事でしかない。
それとも俺が汚すぎるのか。
けれど一砂を守るためには、一砂の気持ちを惹きつけておくには、空くらい飛んでみせなくちゃならないだろう。
だから俺は必死で羽ばたく。
その翼は、鳥のように羽毛でできてはいないけれど。


to be continued.

高熱飛行 5

一砂は何か感想めいたことを言うでもなく、黙ってその曲を聴いていた。
ぼんやりした目が見ているものは、この部屋の中のどれでもない。
想像の中で、空を見ているのか。鳥を見ているのか。
それとも耳へと流れるこの歌詞を、ただ真っ白く塗り潰しているだけなのか。
淡々と細く高いボーカルは、瞼の裏にやわらかい光の残像を置いていく。
やわらかすぎて、息をするのが苦しくなる。
ふいに一砂が言葉を漏らした。
「空って、飛べると思う?」
違和感を覚えるような明るく抜けた言い方だった。
視線をやればそれに気付いて口角を上げてみせる。
聴きたくないのだろう。
中途半端に甘やかしてくれるくせに、最後は結局理想的な言葉で傷を抉る。そんな歌詞だ。
そういう言葉で癒されたり前向きになったりする人はきっと多いのだろう。
けれどそのことがさらに不安を煽る。
人の思考をプラスに向ける言葉を聞いて、だけど自分は落ち込んでいく。
取り残されたような気分。
半透明のポリ袋に入れられて、世界の端にかろうじてぶら下がっている。
そこから這い出て何気ない顔で大勢の中に紛れ込もうと思っても、座り込んだまま動けない。
ポリエチレンの壁はすぐそこにあるような気がするのに、手を伸ばしても何も触れない。
そんな気持ちの中に追い込まれて、一砂はその眼を閉じてしまう。
世界の中に収まっている自分を演じて、笑ったり茶化したりする。
けれど想像して作った笑い顔には違和感が張り付いて直視できない。
笑い返してやることすらせずに、俺は視線を戻した。
いつの間にかずいぶん長くなっていた灰を落とし、未練がましくもう一口吸ってから火を消した。
白く煙る狭い部屋。
ポリ袋の中の景色に、たぶん似ている。


たまらなくなってリモコンに手を伸ばす。
やっぱ飛行機乗らないとダメかな、と。
仕方なく一砂はオチにもならないセリフでカタをつけようとする。
不安と困惑をバカげた明るさで上塗りして。
それが少し惨めに思えて、リモコンに貼ったステッカーの端を意味もなく引っかきながら上手い言葉を探してみた。
「……タケコプターでもいいんじゃねえの?」
言ったそばからそのセリフの間抜けさに呆れたが、一砂はうまいこと自然に笑ってくれた。
ドラえもんってさ、とそのまま話の重心をずらしていく。
意外にも、一砂はそのネコ型ロボットと周辺の人々について詳しかった。
無理のない会話が続いていく。
のび太って。ジャイアンが。使えねーじゃんそれ。でものび太だし。
無理なく、そして意味もない。
引っかいていたベースボールタンの縁を、人差し指の腹でぐるりとなぞる。
ささくれ立つこともなく、変わらずぴったりと貼り付いているそのステッカー。
また相槌を打つ。それスネ夫だろ。
ほっとする傍ら、やるせない気持ちが静かに流れた。


to be continued.

高熱飛行 6

「違うのにして」
ボーカルがラストのサビを歌い終わり演奏が収束していくのを聞きながら、ついに一砂がそう言った。
わざと大げさに苦笑してみせ、ラックの下段に詰め込んだCDを漁る。
「なんかリクエストは?」
「イーグル・フライ・フリー」
「それ好きだな、おまえ」
「名曲だし」
空との距離に傷ついた後に聴く曲としては、名曲だとは思えないけれど。
その曲が収録されたアルバムを選び出し、幻想的に描かれたジャケットを眺める。
鍵を海面に突き刺す賢者だか勇者だかのおそらく正義の手と、そこに伸ばされた化け物のようなグロテスクな両手。
俺はハロウィンというバンドにそれほど愛着があるわけでもなく、このアルバムを買ったのもただ単に名盤だからという理由に過ぎない。
だからもちろん詳しくなんかない。メンバーの名前すら覚束ないような有様だ。
ましてジャケットの絵が示す真意なんて、知るはずもない。
けれどこの絵を見るたびにいつも思う。哀しい、と。
そして漠然とした恐怖が襲ってくる。
それがなぜなのかはっきりと言葉にすることはできないが、たぶん俺は、このグロテスクな手の持ち主の方に感情移入しているのだろう。もちろんそれは、俺が勝手に想像した感情だけれど。
ジャケットに落とされた俺の視線が目に留まったのか、一砂がベッドの上から声をかけた。
「前から思ってたんだけど」
「あ?」
「その絵、キモい」
身も蓋もない言い方に苦笑する。
「キモいっておまえ」
「だってキモいじゃん。そんな鍵ひとつで汚いもの全部封印した気になって、それでハッピーエンド?キモすぎ」
「あ、これ封印してんのか」
「知らないけど。俺が見たらそんな感じ」
「へえ……」
少し機嫌の悪そうな顔をして上を向いてしまった一砂に目をやりながら、CDのケースを開けた。
ついさっきまで核心を避けるような会話をしていたはずなのに、今度はこうして辛辣な言葉で傷ついた感情を垣間見せる。
だいぶ不安定だな、と思った。
望み通りに甘やかしてくれる言葉を俺から引き出せないくらいに。


コンポにCDを入れ読み込ませる。イーグルだけリピートして、と注文がきた。
言われた通りに設定し、再生を押してベッド脇へと戻る。
流れ出したイントロに引き付けられるように、一砂が起き上がって俺の隣に降りてきた。
イーグル・フライ・フリー。
随分クサいこの歌詞は、正義のハッピーエンドを嫌う一砂には向かないような気がするけれど。
だるそうに俺の肩に頭を凭れさせた一砂の温度を感じて、なんとなく思った。
本当はどうでもいいのかもしれない。正義だとか平和だとかハッピーエンドだとか。
一砂があの絵に感じたことは、もしかすると俺が感じた哀しさや恐怖に近いのかもしれない。
否定される側。そこに何かの意味を見出そうとする、俺と一砂。
けれどうまくいかなくて、結局は空を飛ぶことに憧れる。認めようとはしないくせに、でもその憧れからは逃れられない。
「これって何のこと歌ってるんだろう」
「なんだよ。やっぱり知らねえのか」
「英語わかんないし」
「鷲・飛ぶ・自由、でいいんじゃねえの?」
「……鷹じゃないんだ……」
「何のこと以前の問題だな、おまえは」
「薫だって、直訳以前の問題だよ」
肩に押し付けられた頬が熱かった。
それをどうしてやることもできない。
無力なこの手で羽の代わりができるとは思えないけれど、それでもこの手を毟り取って、一砂の翼の添え木にしたいと切なく思う。

異物を埋め込まれたと思われないように。防御過剰な一砂の免疫機能を麻痺させるために。
毟り取った腕の後から本物の翼が生えてきたようなふりをして。


「最高……」
「俺が?」
「……最低」
「ああはいはい、イーグルな」
「も、そうだけど。それより、俺が」
「……はい?」
「人類史上最高の体温な気がする、俺」
「はあ?」
凭れかかった一砂を引き剥がし、額に手を当ててみる。
熱いことは熱い。けれど人類史上の最高記録を更新したとも思えなかった。
「たいしたことねえよ。気の持ちようだろ」
「うわー薫今なんかサイテーなこと言ったー」
こんなに具合悪いのに、と不満なのか自慢なのかわからないような顔をしてみせ、それから一砂はゴロリと寝転がった。俺の右足を枕にして。
「ほら、ついに倒れた」
「寝っ転がっただけじゃねーか」
「重病人なんだから労わってよ」
「病ではないだろ」
そして重病人は「イーグルフライフリー」と歌う。
マイケル・キスクのハイトーンからは随分落とした気の抜けたキーで。
歪な形の添え木で支えた半透明の脆い翼。
何の役にも立たない腕さえ毟り取ったあとの義翼。
それはどっちにしても、飛ぶどころか羽ばたきもしないけれど。
”together we'll fly someday”
単純なその言葉。そこにも綺麗な理想しかない。
結局人は同じことばかりを歌い続ける。同じことばかりに憧れて。
それはつまり、理想はいつだって理想でしかないということじゃないのか。
求めてみても拒んでみても、自分と空との距離は変わらないのに。
夜毎のヘビーローテーション、ポリ袋の中から茶化す理想。
口ずさむ知らないふりをした言語、無意識に感情移入を避ける理想。
何も救いはしないと唾を吐き斜めに見上げたその空に、俺も一砂も、少なくとも半分は夢を見ている。


to be continued.

高熱飛行 7

溜息なのか深呼吸なのか、一砂はゆっくりと長く息を吐いて目を開けた。
しばらく視線を泳がせて、それからなんとなく面白くなさそうな顔で俺を見上げた。

『そんなフレーズひとつで醜い傷口全部塞いだ気になって、それでハッピーエンド?キモすぎ』
一砂の声で想像してみたそのセリフ。
急に腹の底から笑いが突き上げてきた。
いつか一緒に飛べるはず。
そんなハッピーエンドは、きっとない。
イーグル・フライ・フリー。
鷲は自由に空を飛ぶ。
自由に。
もしかしたらそれこそが、飛ぶための条件なのかもしれない。
俺と決別した一砂は、面白いほど簡単に汚れた大地を踏み切って、空高くへと翔け上がるのかもしれない。
俺は自分の義翼の存在を主張するため一砂を地上に繋ぎ止める鳥籠だ。安全装置だと言い聞かせて、鷲を文鳥のように飼い馴らす。
鳥籠はもちろん飛べないけれど、鳥だとしても、人だとしても、俺は自発飛行がたぶんできない。
一砂がいないと羽が生えない。
正反対の条件を同時に満たすいつかは来るのか。
発作的な笑いを堪えきれず、俺は体を震わせた。
「何笑ってんの、薫」
「なんでもない」
「コワいんだけど」
「イーーーグルフライフリー」
「歌ってるし」
「俺も熱出てきたのかもな」
「たぶん俺より高熱だよね」
呆れたように言った一砂は、寝返りを打つ格好で煙草の箱に手を伸ばした。
さまにならない手つきで一本取り出したそれを、また仰向けになって俺の口に押し込んだ。
「はい、精神安定剤」
「おう。……でもできればフィルターの方を咥えさせてくれ」
向きを変えて火を点けた煙草が満たしてくれるわずかな欲求。精神状態の安定に役に立たないこともないけれど。
この体の空虚を満たすには、一本じゃ足りもしない。
だから熱をくれ。
酷い高熱で俺を満たしてくれ。
飽和させていて欲しい、気づかないでいられるように。
添え木を外す音も、それを擲つ音も、羽ばたきの音も、俺を取り囲むポリエチレンが擦れる音も。
後に残る、無音も。
聞きたくない。
爪の先まで孕ませた熱の高さに溺れて消えたい。
「薫」
「ん?」
「熱、下げて」
「自分で下げろ」
「できないし」
「俺にだってできねーよ」
煙草を左手に持ち替えて、右手を一砂の額に当てる。
そこから伝わる熱は手のひらを温めはするけれど、一砂の体温を下げることも俺の体温を上げることもできはしない。
それは当たり前のことで、俺の手が無力なせいじゃない。
そう理解している。けれど止められない。
「――消してくれよ」
勝手に動いた口が音にしてしまった最悪な言葉。
一砂は視界を邪魔する俺の手をどかし、意図を量るように見上げてくる。
どうにも居たたまれなくなり、視線を逸らして左手の煙草を口に運んだ。
そこについと伸ばされた指。
フィルターを支える指と、煙を吸い込む唇。その僅かな隙間に侵入してきた細い指が、煙草を口から引き離した。
え、と疑問を発した唇の間から漏れた煙が二人分の手に纏わりついた。
一砂の手が下へと力を加える。
反応できないまま煙草を挟み続ける俺の手ごと、一砂はゆっくりと自分の目の前に引き下ろした。
「どかして」
言われてやっと手を離す。
半分ほどの長さになったマルボロライト。
「吸うんですか」
「吸いません」
奪った煙草を片手に、一砂は体を捩って灰皿を引き寄せる。そのままうつ伏せになって、一度灰を落としてから揉み消した。
「消しました」
ハ、と短い笑いが口をつく。
一砂はそれ以上は何も言わなかった。
だから俺も、何も言わなかった。
相変わらず「イーグル・フライ・フリー」が繰り返される部屋の中に、どこか穏やかな沈黙と白い煙草の煙が流れる。
俺は消えることなんかできない。
この手が無力でも意味がなくても羽がなくても。
一砂が、いなくなっても。
体温はいつも平熱で、俺の体を正常に動かし続ける。
おかしいから、正常に存在し続ける。
おかしいから。
「幼い微熱をー下げられないままー」
突然始まった俺の歌に、一砂はうつ伏せのまま噴き出した。
「戻るんだ、そこに」
「いい加減イーグル飽きた」
「でも薫の声で歌うと微妙だね、その曲」
「草野マサムネが声変わりしたらこんな感じだろ」
「しちゃいけないと思う」
途切れた歌を、起き上がった一砂が繋ぐ。
隣に座って膝を抱え、緩く体を揺らしながら。
「隠したナイフがー似合わない僕をー」
”おどけた歌でなぐさめた”
続くやさしい一砂の声を、ただじっと聴いていた。
拡散していく煙草の煙とキスクのハイトーンに半分埋もれた一砂の声を。
絶望を体の奥に沈殿させて、祈るような気持ちでそのフレーズを待つ。

”君と出会った奇跡が この胸にあふれてる
 きっと今は自由に空も飛べるはず
 ゴミできらめく世界が 僕たちを拒んでも
 ずっとそばで笑っていてほしい”

最高におどけた言葉を、一砂はやさしく歌った。
「……けっこう、いい歌」
そう呟いて、立てた両膝の上に顎を落とし、付け足す。
「……なのかな」
洗いざらしの髪が流れて横顔を隠す。
梳き上げて覗いてみれば、一砂は珍しく睫毛を濡らしていた。
「薫」
そう呼んだ後の長い沈黙。
瞼を膝頭に押し付けて動かない一砂を、俺は黙って待った。
パジャマの布地が濃い色に染みていく。
沈黙。
続く沈黙。
それから。
「空なんか飛べなくていいから、薫といたい」
顔は上げないまま。
俺の手を探り当て、ぎゅっと握った。
手を繋いで、2秒、3秒、5秒。
「「なんちゃって」」
ピッタリとハモる、俺と一砂。
ゲラゲラと笑ってみた。
互いに得意げな顔をして、何度も視線を交差させた。
そしてまた、体を折って大げさに笑う。
せつなくて、やるせなくて、目尻に笑い涙が浮かんだ。
「そばにいるよ、薫」
「おー、俺もずっとそばにいてやる」
言葉遊びのような会話をして、CDを止めて、歯を磨いて、ベッドと布団に潜り込む。
せり上がってくる絶望に蓋をして灯りを落とし、暗いオレンジ色にぼやけた天井を見上げて言い交わした。
「おやすみ」
まるで何かの、呪文のように。


一砂が眠ってしまうのを待って、俺は独り布団から抜け出した。
コンポの電源を入れる。MDに切り替える。メニューボタンを押す。
『MD EDIT ?』
エンター。
『MD ERASE ?』
エンター。
『ERASE TR01 ?』
エンター。
『WRITING・・・』


枕に投げ出された無防備な額に手のひらを当ててみる。
沈黙。
続く沈黙。
それから。
「……オヤスミ」
いつの間にか、熱は引いていた。



FIN
2006.6.11




作中にて、以下の楽曲の歌詞を引用させていただきました。
空も飛べるはず / スピッツ
EAGLE FLY FREE (Keeper of the Seven Keys, Pt. 2 に収録)/ HELLOWEEN 

ラニバ!

ラニバ。

バニラでもレバニラでもなく、ラニバ

それが何を意味するのかと言えば。


L'Arc-en-Ciel 15th L'Anniversary Live


ラニバーサリー、略してラニバ。


見ての通りアニバーサリーをもじってラニバーサリーなわけです。

今年15周年を迎えるラルクさん、ラルカフェとか初期シングル再リリースとかいろいろやってましたが、やはりライブもやってくれるということで。


チケットとったど~~~!!

(ゴメン一度使ってみたかった)


取れる取れないの前に取ってもいいかどうかの許可が下りるか心配でしたが、ダンナもお義母さんも快く(…なのか…冷汗)許してくれたので。

今回はねえちゃんと一緒に参戦です。

妹と一緒もそれはそれで楽しかったけど、やっぱ同志と一緒だと盛り上がりが違うよね。

なので今からとっても楽しみです。ライブ中のねえちゃんの発狂ぶりが。


そうそう、このライブの席種なんですが、普通のS席の他に、プレミアムシートとかいうものがあるのですよ。

そのお値段、5万円。

「5万!?なんだそりゃ。隣におハイド様が座ってくれるのかー?」

とダンナは言いましたが。

それで5万なら安いと思う。

でも実際には当然おハイド様付きシートなんてはずはなくて。

プレミアムシートの特典はこんな感じ。


・一般客とは入場&退場の出入り口が違う

・一段高くなった席で見られる

・i pod のラニバーサリーモデルが貰える(貰える…?いや買える…?でも5万だし、貰えるのか?)

・終演後ステージ上に移動して、セットを背景にしてプレミアムシート仲間全員と記念撮影


なんつーかまあ。

i pod は貰ってもいい。(笑)

記念撮影は微妙だろ。

知らねえ人たち100人(だったかな)と撮ってもな…。

それとも何だろ、撮影までに初対面の人々の間に強い仲間意識が芽生えるような試練でも用意されておいでなので?

あ、わかったあれだ。

一般客が全員入った後で、

「それではプレミアムシートの皆様のご入場でございまーす!」

って感じでレッドカーペットの上とか歩いて、一般客の冷えた眼差しに耐えつつ席に着かされるんだ。
まあ、これじゃ全然特典になってませんが。

だけどそんな素敵な(←ということにするとして。)演出でもしなければ、ただ入退場口が別だからってそんなにいいものなんでしょうかね。

ゲートがすごい豪華に飾ってあるとか?

いや飾るならラルク関係のコレクションとか?

まさかメンバーが立ってる前を通過できるとかー!

……まあ、あれだよね。混雑を避けられるっていう、きっとそんな類のちいさなしあわせだよね…。


ところでこのライブ、なかなかうれしい企画があるのですよ。

公式サイトでライブで演奏して欲しい曲の投票をやっていて、その結果がセットリストに反映されるとかいう。

ただ一人一曲しか選べないので(たぶん)、私はまだ悩んでいるところです。

だってさ~、かなりよく考えてリストアップしてみたのに、40曲以上候補があるんだもん。

40→1って。

崖にぶら下がってるダンナを助けるかハイドを助けるかってくらいの難題だよ。(←それ難題なんだ…)

まあこんなふうにリクエスト受け付けてくれる機会なんてもうないだろうから、お願いしなけりゃやってくれない曲を選んだ方がいいよね。

だからやっぱり初期の曲かな~。う~ん悩む。

悩みすぎて投票期限を過ぎてしまわないよう、気をつけたいと思います。


ちなみに、悩みついでに作ったわたくしの願望セットリスト

予想ではなく、願望です。

欲望リストだと40曲の大イベントと化してしまうので、その中から泣く泣く取捨し、21曲にまとめてみました。(20曲はムリだった…)

(あ、ここから下はラルクファン向けですー。)


1 get out from the shell -asian version-

これで始まるのがすごくカッコイイと思う。

ただhydeさんの調子次第では、ええと、あの、たいへんなことに…(泣)


2 LOVE FLIES

私これめちゃくちゃ好きなんですけどー!

シングルとしてはそんなに目立たないのかもしれないけど、すっごいツボにくる曲。


3 The Rain Leaves a Scar

同好の士、求む。(笑)

いい曲だと思うんだけど。私は好きです。


4 Dune

ぐあ。なつかしい…。

月に照らされ~目を閉じて~♪

かつての定番曲をもう一度。微妙にエロいとこがすきー。


5 Taste of love

今のhydeさんがこれ歌ったらどんな感じかな。

誰かを殺めてほしければ殺めよう~♪(←危険)って。

やっぱあの頃の雰囲気がないとイマイチなのかな。でも歌って。


6 flower

「Lies and Truth」と迷ったけど、こっちで。

やっぱ好きなんだよね。いつでも君の笑顔に揺れて~♪


7 fate

けっこう定番曲かもだけど、絶対はずせない。白米どんぶり3杯いける曲。

いつもの緑ビームで怪しく…いや妖しく歌ってください。


8 花葬

生なっはん!生クネクネ!

…今でもクネクネしながら歌ってくれるんだろうか…。


9 いばらの涙

絶対欠かせない。ボーカルもギターもドラムも聴きどころ満載。(え、ベースは?←ごめん私ベースの聴きどころってよくわからない)

魂どっかいきそうな危険あり。


10 a silent letter

大好きですー!ライブ向けの曲ではないかもしれないけど、あの恍惚感を生で味わいたい。


11 Shout at the Devil

前の曲から一転して、こっから止まらねえからな的な感じで。(中盤なのに 笑)


12 Brilliant Years

これも同好の士を求む。

てっちゃんと仲良くハモって盛り上げてー。


13 I'm so happy

これは好きな人多いはず。名曲だよね。大好き。

アイラービュー連呼の頃には、私お花畑が見えてくるかも。(←しっかり…)


14 milky way

こういうすんげーポップな曲もないとね。

CDで聴くぶんにはまあ普通の曲なんだけど、ライブだとけっこう楽しいと思う。

hydeさんが可愛く揺れながら歌うとさらに良い(笑)


15 Driver's High

そして楽しさはドラハイへと続く~。

みんなで揃ってなんかするとこがある曲はやっぱいいよね。


16 Spirit dreams inside

サビの広がる感じが好き。


17 STAY AWAY

はいはいきましたよ。やっぱこれは必要だよね。

AWAKEツアーのときみたく、メンバー全員で交代で歌うのもいいかもね。

(ユッキー今度はスノドロとかどう?リャリャリュリャリャ~♪って。いやいけるって!笑)


18 New World

ライブ用の微妙に下げたキーじゃなくて、CDと同じキーで歌ってほしい。

私の設定では一応ここまでが本編で、以下はアンコール。


19 White Feathers

たぶん私、イントロで泣き始める…。

ほんとーにほんとーにすっごい好き。初期の傑作だって言っていいと思う。


20 静かの海で

これはですね、合唱したいのです。客のコーラスの上にhydeのボーカル。feel heavenly~♪

みんなちゃんと歌ったら、本当にヘブンリーだと思うよ。(でもムリか…)


21 

定番すぎるけど、最後はやっぱりこれでシメてくれないと帰れません。(笑)

羽もちゃんと降らせてね。

(「White Feathers」で羽降りも捨てがたいけど、羽はやっぱラストで、ラストはやっぱ虹がいいんだよね。)


というわけで。

イロイロ無理のあるセトリですが、曲順とか不自然なところには、適宜MCやらバナナ投げやらが入るとでも思っていただいて。

最初に書いた通り予想ではないのですが、当日のセトリと何曲くらい合ってるかな~と、ちょっと楽しみ。

ライブは11月25日、26日の二日間で、私は26日に参戦します。

それまではためてためてためてためて(なにを…?)、当日は思いっ切り爆発してきたいと思います。でへ。