モンテッソーリ教育法とは、
イタリアのマリア・モンテッソーリが障害児のためにつくったものです。
指先を第二の脳とし、指先を使った作業をします。これをお仕事と呼びます。
お仕事は1人ですることができるものばかりで、選ぶのも自分です。
なぜ自分で選ぶのかというと、子どもは年齢で何に興味があるのかが決まっているわけではないからです。子どもの興味には個人差があります。
その子にその時にあったお仕事をさせるため、自分で選ぶのです。
自分に合ったお仕事とはなんでしょうか?
子どもには敏感期というものがあります。
マンホールの穴に黙々と小石を落とすのも、人の靴まで綺麗に並べたがるのも、子どもによってやりたい時期は違います。興味がある時期にそれに取り組むととても満足感があり、吸収力が違います。大人でも、興味のないことを勉強しても頭に入りませんよね、それと同じことです。
色に興味がある時期、大きい小さいに興味がある時期、その敏感期に、それらをお仕事として存分に触れることができます。その間、子どもは熱中します。保育者は横で見ているだけ。
私は過去にモンテッソーリ教育を実践している幼稚園で教諭として担任を持っていましたが、お仕事の時間、教室は静まり返っていました。年に数回、他の幼稚園や教育機関から見学に来られる方がいましたが、全員が驚きます。幼稚園のクラスが静まり返っていることは、ある意味不自然ですよね。でも、それがモンテッソーリの自然の姿なのです。
「うちの子はじっとしていられないから・・・」と入園後を心配されるお母さんもたくさんいましたが、私はいまだかつてモンテッソーリ教材に熱中せずに騒ぐ子どもに出会ったことがありません。
もちろん、4月の入園直後は泣きます。走ります。でもお仕事の存在を知り、自由に遊べると分かり、やり方を教えてもらうと、もうそれに夢中です。なぜなら、今の自分の興味に合ったものがあるからです。
どこのモンテッソーリ園でも同じだと思いますが、お仕事の時間はたいてい1時間。その後は普通の幼稚園と同じです。外で遊ぶ時は思いっきり遊ぶし、大きな声で騒ぎます。
そんな静と動のメリハリのある生活も副産物としてあります。
もう一つ特徴があります。
モンテッソーリ教育は、縦割り保育が基本です。
縦割り保育とは、クラスが年少、年中、年長で構成されていることです。
縦割り保育にはメリットがあります。
それは、自分が年長、年中、年少の立場を味わえるということです。幼稚園では年長の行事は盛大で、年少は手厚く構われるという傾向があります。年中はあまり波風のない穏やかな一年になります。
家庭での三人きょうだいと似ています。これを味わえるので、一人っ子にはすごくいいと思います。年少さんに優しくする、ということも自分の経験から自然に行います。年長さんはしっかり年少さんを見守るということが自然にできるようになります。
ただ、デメリットもあります。
それは横の友達関係です。一学年が最大10名なので、一学年は男児5名女児5名ということです。性別に偏りがある年もあります。そうなると横の友達と相性が悪かった場合は辛いものがあります。
ただ、経験から言うと、子どもの心はとても柔軟なので、悩みながらも付き合うことができたり許したりすることができます。製作などで横割り活動の時間も多いので隣のクラスの同性の友だちと仲良くなることも多いです。
デメリットを挙げましたが、私は、メリットの方が大きいと思っています。なんならそのデメリットも、子どもの成長には欠かせないものだとも思っています。
ただ、モンテッソーリ教育の幼稚園に入園を検討している場合は注意点がひとつ。
モンテッソーリ教育を本気でしている園と、教材を置いているだけの園があります。
前者は、先生がモンテッソーリの講習を受けてモンテッソーリ教育に関する何かしらの免許を持っています。後者の先生は教材の使い方すら知りません。教材は飾りと化しています。
平常時のクラスの状態を見学したら一目瞭然なので、必ず見学はしてください。