主力銘柄のダブルスコープの最近の動きについて、最新の考察を記載します。

 

この銘柄のおかげで我がポートフォリオの含み損は過去最高を更新しておりますが、見通しが変わっているわけではないので損切りする理由もない、という状態です。

小型株集中投資の我慢どころと思って割り切る所存です。

 

さて、見通しです。

 

〇業績について

1Q決算は、通期決算の実現可能性を高める良い内容だったと感じています。

 売上 

2Q累計の計画が125億なのに対し、1Qは61億の進捗でした。

1Qはもともと中国の春節の影響で売上が落ちるという予測を会社側がしていましたので、進捗としては計画通りでしょう。前4Qは66億の売上を確保していますから、今2Qに64億の売上は現状の生産体制で十分達成可能な水準です。

 利益 

工場の稼働が安定してきているため粗利益率が向上しています。

生産量に関係なく発生する固定費である減価償却費および研究開発費ならびに過去の在庫が原因となる在庫評価損を度外視した利益率(≒限界利益率)を算出してみると、

2020年度1Qから順に30.6%→23.6%→23.0%→33.8%→38.7%と推移しています。赤字部分は去年コロナで工場が停止した時期ですが、いずれにせよこの2四半期で改善基調です。

この38.7%という数値をもとに、2Qは売上64億円と仮定すると、粗利益11億(2Q累積17億)、営業利益6億(同7億)、経常利益1.5億(同1億)くらいが予想されます。

まあ、2Q計画値(営業利益15億、経常利益3億)との比較で言えば、未達にはなりますが、そんなもんでしょう。新ラインが稼働する下期の方が売上が伸びてきますので、通期売上280億円に対して同様の計算を行うと、当社計画の経常利益10億円は妥当なラインですし、そうなると来期の経常利益25億(会社四季報予想値)も現実味を帯びてきます。

 株価 

四季報の来期純利益予想22億円(1株益40.5円)に対して、同業他社である高度紙工業の現在の予想PER(18.57倍)と同等に評価されると仮定すると、予想株価は752円となります。

自動車のEV化や太陽光発電の推進の流れは不可逆的ですから、来期以降の成長も期待できますので、数年単位で見れば752円では収まらないと思っています。

いずれにせよ、予想株価752円と現在の株価608円との差額は、追加の増資リスクや、疑義注記による評価減などと解釈できるでしょう。

 

 

〇資金繰りについて

疑義注記銘柄でもありますので、とりあえず今後1年の資金繰りを見ていきましょう。

 必要資金 

1年以内返済長期借入金残高は118億円です。

また、更新投資を含む設備投資もしていく必要があり、それは年間約80億ほどでしょうか。

 返済原資 

1Q時点の現預金残高51億円+4月に資本調達した60億円=111億円ですが、現預金残高は最低でも月商の2か月分ほど(40億円)は残しておく必要がありますので、返済に充てられるのは70億円ほどかと思います。

さらに、今2Q~4Qで稼ぐ純利益10億+減価償却費50億+非現金流出の支払利息6憶=66億円は返済原資になります。

合計しても、必要資金には60億ほど足りませんね。

 資金調達 

〇転換社債

一昨年から去年にかけて、子会社が上場予定であることを利用し、子会社で転換社債を発行して資金調達を行いました。転換社債による潜在株式が全て株式化された場合でも子会社とし続ける(50%超の持ち分を維持する)ために、転換社債の発行額が制限されていましたが、2020/12期の有報を見ると、ダブルスコープから子会社に、25億円の出資(正確には社債を株式化)をしたことにより、子会社の持ち分が増えていますので、外部の者に転換社債を発行する余地が25億円ほど増えた計算になります。

私は今期、20~25億円程度を、転換社債により調達するというIRが出ると予想しています。こうなると残りの不足額は、40億円です。

〇銀行借入

まだ不足する分は銀行に融資してもらう必要がありますが、基本的には借入条件の変更中は銀行借入が難しくなります。

しかし、最低限、必要な設備投資資金は追加融資してもらえる場合もあるので、ここが争点になってきそうです。

これについては、2Qで最終黒字化してくれば金融機関も前向きになるものと思いますので、クリアしてくるのかなと(→そうなれば既存借入の期限の利益喪失リスクも減り、疑義注記解消に目途が立ちます)。

晴れて銀行融資がクリアされれば、追加の増資(資本調達)は不要になる計算です。

〇資本調達

しかし、金融機関が融資を渋れば増資リスクも十分あります。40億ほどの不足分を現在の株価で増資しようと思うと、700万株ほど株式の追加発行が必要で、そうすると12%ほど株式が希薄化する計算です。

 株価 

最悪、上記の通り12%ほど株式が希薄化するとなると、先ほどの予想株価752円×0.88倍=662円となります。

 

以上より、現在の株価608円は安いと思いますので、ホールド、という結論になります。

(私の平均取得単価は720円くらいなので、662円だと下回ってしまっていますが…(笑))

 

 

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※当記事は特定の株式銘柄の購入を勧奨するものではありません。

 あくまで投資は自己責任において行うよう、お願いします。