6937 古河電池

 

業種:鉛蓄電池製造
従業員数:2394人(2019/12月末)

売上:605億円(2018/3期)→636億円(2019/3期)→644億円(2020/3期)

純利益:16億円(2018/3期)→22億円(2019/3期)→22億円(2020/3期)

株価:1604円(6/20日現在)

実績PER:23.5倍

PBR:1.9倍

配当利回り:0.81%

優待:なし

 

基礎情報
・古河電気工業傘下の、鉛蓄電池メーカー。
・製造する鉛蓄電池の用途は、自動車向け7割、産業向け3割。
 
業績
・2020/3期は、自動車の生産台数が頭打ちになってきている背景から、自動車用の出荷は前期比横ばい。一方で、産業用(主にデータセンター向け)は情報通信量の増加に伴い引き合いが強く、増収増益でした。
・国内市場の停滞感がある中、タイなど海外売上比率を高めることで業績拡大を図っています。
 
 
財政状態
・自己資本比率が50%を超え、良好です。
・上場子会社なので、株主還元等の期待は薄いかなと思います。実際、配当性向や配当利回りは低水準です。

 
株価・今後の展開
・先日、バイポーラ型蓄電池の実用化に成功とのプレスリリースがあり、業績拡大期待から、株価は先週年初来高値を更新しました。
・もともと、鉛蓄電池はリチウムイオン電池に比べて安価なかわりに、重い、かさばる、環境への負荷がやや高い、というデメリットがありました。
・今回開発されたバイポーラ型蓄電池は、従来の鉛蓄電池に比べ重量エネルギー密度が2倍(推定80Wh/kg)です。要はかなりの軽量化に成功しています。
リチウムイオン電池(LIB)の重量エネルギー密度は200Wh/kgですから、まだ重量効率は低いものの、コストがLIBの半分ということを考えれば、LIBを代替する場面も増えてきそうです。
・バイポーラ型蓄電池は、主に再生可能エネルギーのピークシフト用の電池に使用予定とのことです。太陽光発電は昼間にしか発電できませんので、この電池があれば、昼に蓄電し夜に送電ができ、電力量の調整ができるということでしょう。現在の私にはそれにどの程度需要があり、その結果どれくらい業績が伸びるかが判然としないので、株価が高いか安いかは分かりかねるところがあります。
・また、2021年度から製品供給を開始するため業績寄与はまだ当分先の話ですので、いったん株価は調整し、長期的にゆっくり上昇していく形になるかなと思います。
 
結論
・電池業界は現在、EV用電池の供給競争が起こっています。
・EVは航続距離を確保するため軽量化が必須です。そういう意味では重量エネルギー密度が重要なので、まだここでLIBを代替できるまでにはなっていないと思われます。
・現在、私はEV用LIBのセパレーターを製造するダブル・スコープ株を買っています。古河電池のバイポーラ型蓄電池がEVに採用されてくると脅威になるかと思いましたが、EVに採用されるにはまだハードルが高いように思われますので、特に問題ないと判断することにしました。
・一方、古河電池の株式については、バイポーラ型蓄電池の業績寄与の度合いが測りにくいため、長期的な成長性は期待できるものの、購入見送りとしたいと思います。
 
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※当記事は特定の株式銘柄の購入を勧奨するものではありません。
 あくまで投資は自己責任において行うよう、お願いします。