世界的に株価が急落していますね。

 

日本では積極的な金融緩和状態が続いている状態ですので、この状態でさらなる追加緩和余地というのは限られていますから、日銀はピンチ、と思われます。

 

ところで、日銀の金融緩和による緩和マネーはどこへ行っているのでしょうか。

日銀は市中銀行から国債を大量に購入することで、市中に現金を増やしています。

そのお金は、企業への融資・投資に向かい、企業は新たな設備投資や先行投資を行う。

それがいろんな企業に波及していき売上が伸び、最終的には配当金や賃金といった形で国民に還元される。

国民は消費を増やし、企業の収益が増え、という好循環が生まれる。

それに加え、日銀は大量のETF(上場投資信託)を購入しているので、株価を直接押し上げており、その資産効果で消費が活発になる。

 

これが、日銀の理想とする金融緩和の成功ストーリーですが、実際にはうまくいっている…のでしょうか。

 

個人的に考えがまとまっているわけではないですが、

・緩和マネーがとりあえず安全資産である国債、特に米国債に向かっており、国内での投融資にそれほど回っていないこと

・そもそも国債もマイナス金利で投資できないので、銀行の銀行である日本銀行の当座預金としてお金が眠っていること

・国内市場に魅力が薄く、企業が投資をするにしても海外直接投資の比率を増やしており、日本国内での設備投資が限定的になっていること

・配当や賃金は増えてはいるが、個人は将来への不安から貯蓄を増やしており、消費が伸びていないこと、

 

ざっとこの辺が問題なのかなという感じです。。

銀行、企業による海外投資の恩恵を個人が受けるには、それこそ株主となって配当金収入を得ていくしかないのでは、と思えてきます。

 

---

さて、また安くなっている株を紹介します。

 

8053 住友商事

 

業種:総合商社
従業員数: 65,662人(2019/3月末)

売上高:39,969億円(2017/3期)→48,273億円(2018/3期)→53,392億円(2019/3期)

純利益:1,872億円(2017/3期)→3,339億円(2018/3期)→3,377億円(2019/3期)

株価:1572円(8/5日現在)

予想PER:6.0倍

PBR:0.71倍

 

多くの方がご存知の総合商社です。

売上規模で言えば国内5位、利益規模で言うと国内4位です。

ここで、5大商社の比較をしてみました。数値は2019/3期のもの、株価のみ8/5日時点のものです。

 

5大商社比較          
  売上(百万円) 営業利益率 純利益率 配当利回り PBR
三菱商事 16,103,763 3.63% 3.67% 4.62% 0.72
三井物産 6,957,524 3.73% 5.95% 4.78% 0.68
伊藤忠商事 11,600,485 4.86% 4.31% 3.98% 1.12
丸紅 7,401,256 2.28% 3.12% 5.05% 0.59
住友商事 5,339,238 5.13% 6.00% 4.91%

0.69

 

・業界最大手は三菱商事。部門別のバランスも商社では平均的な感じ。

・それと比較すると、丸紅は食料品部門や素材部門が大きいですが、やや利益率が低く株価も低めで推移しています。

・反対に伊藤忠商事は利益率が高めで、ファミリーマートを傘下にもつなど、非資源分野に強いことから先行きの安定感もあり株は買われており、唯一PBR1倍超、利回り4%以下です。

・三井物産は資鉄鉱石や原油など資源分野に特化しており、利益率は高いのですが市況に影響されやすいというのもあり、先行きは市況の悪化が懸念され株価は割安です。

・住友商事は、メディア部門が強いといわれており、売上規模こそ小さいものの、利益率が高く、堅実な事業運営がなされている印象です。

 

最近の決算発表を見ていると、製造業の数字の悪化が目立っています。それもあって、製造業の川上産業である資源、素材銘柄は特に株価の落ち込みが激しくなっています。

総合商社も最近は比率が低下してきたとはいえ、まだまだ資源分野への依存度は高いので、株価はかなり割り引いて評価されています。

 

そんななか、株価でみれば、伊藤忠の一人勝ちでしょう。資源依存が低く、ファミマという内需業種を持っているのが強い。

ただ、今回あえて選んだのは住友商事です。

最も利益率が高いことと、今期に限っては創立100周年記念配当の影響で配当利回りが5%超あることが理由です。

というかむしろ、それだけです(笑)

利益率は競争力の証と言えるので、まだ余力があるとみることもできますし、配当利回りがあれば多少の含み損があっても我慢できますしね。

 

まず潰れることはないでしょうから、今みたいに安くなったところで仕込んで、中長期的に見てPBR1.0倍まで株価の回復を見込みます。

そうはいっても資源市況が低迷しており、株価の回復には時間を要するように思いますが、配当目当てに1~2年スパンで保有したいと考えています。