今日になってしまったのですが【冷静と情熱のあいだ】を読みました。




ソチから帰国後、練習を休んでいる。医師から安静が必要と診断され、僕自身も無理に中途半端な練習をして試合(3月末の世界選手権)に臨んでも心身に良くないと判断、欠場を決め、思い切って休むことにした。

欠場は残念だけれど、膝とは長くつきあっていくことを考えれば、すぐに切り替えられた。3週間以上も滑らないなんて普段はないけれど、10年分の疲れが出ているのか、今は張り詰めていたものが切れたような状態で休養している。

★悔しい、悔やまれる

オリンピックは、メダルも取れず、演技は満足のいく内容ではなかった。悪い中では気持ち的に精いっぱいやり切ったという思い、これで終わったとホッとした気持ち、でもこれは自分の百パーセントでもないな…などと、試合後はいろいろな思いが迷走していた。


僕は6位よりも、「日本人最下位」のほうが悔しい。日本代表として文句なしで選ばれたわけではなかったからこそ、日本人最下位だけは避けたいと思っていたのに、それができず悔しい。でも今回は悔しがれるほど納得できる練習ができていなかったから、悔しさと同時に、それを受け入れてしまう部分もある


傷めた右足をかばって左半身が力む体のクセがついてバランスが崩れ、明日の自分の体が信用できない状態だった。本番前に膝の水を抜いたけれど、水を抜くと違和感はなくなる一方、膝の可動域が急に広がるのでまた感覚が変わってしまう。だから、せめて4回転以外の要素だけは成功させたい、と願うような気持ちだった。


練習以上のことは絶対に本番ではできない。それがわかっているだけに、もう無理だとしか思えなかったけれど、本番前は、「これまでごくたまに練習以上のことが本番でできることがあった」と、そんな自分の奇跡を願い、信じるしかなかった。


フリー後半のトリプルアクセル(3回転半)の失敗が悔やまれる。あれは自分がビビった失敗。僕は4回転だけでなくアクセルまで調子を崩していた。成功する練習を積み重ねていなかったから、転びたくない、転んだらもう終わりだという思いが強くてビビってしまった。

「転んでもいいから思いっきり行ったれ!」というメンタルになれれば、それが僕にとっては自信になって思い切り跳べる。練習ができていれば勝手にそういうメンタルになる。でも今回はその裏付けがなかったことが大きい。ショートは4回転以外はなんとかできたけれど、フリーはビビって失敗。できた自分とできなかった自分、両方含めて自分の実力だと思っている。


エネルギーの残量が少なくてガス欠寸前だったけれど、なんとかエンストせずに滑り終えた、という感覚。ソチ入りしてからは、自分の残りのパワーは本番の2分50秒(ショート)と4分半(フリー)のためだけに残そうと、公式練習で勝負したり、普段もピリピリしたりして、消耗してしまわないようにしていた。自分のパワー残量を見極められていた点は冷静だったのかもしれない。試合後は何も残っていなかった。

 
★「思う自分」に追いつけず


今季はケガよりもモチベーションの上がらないメンタルがキツかった。3年前から、果たして五輪シーズンまでトップでいられるのか不安が大きく、今季に入るとき、ここまでやれたことにひと安心してしまって、その先に気持ちを持っていけなかったからだと思う。日本代表に選ばれてから、自分に厳しく変わろうと決意したのに、やっぱり自分の思う自分に追いつけない自分がもどかしかった。

その全ての蓄積が今回の結果に出た。ケガのせいではない。ケガをしたのも、ケガをするような体になったのも、練習の方法、日々の過ごし方も含めて全て自分のしてきた結果。僕は昨季からなかなか勝てない現実を知りつつ、「いやまだまだ、まだできる」とどこかで認めたくない自分がいた。でも今回、あからさまに現状を突きつけられて、さすがに受け入れざるを得ない限界を感じている。


オリンピックは良いも悪いもすべてが倍増する。1回目のトリノは倍緊張して倍悔しくて、バンクーバーは倍嬉しくて、今回は倍苦しかった。3回とも僕にとってはそれぞれ意味合いの違うものになった。オリンピックは、そこまでの過程でさまざまな経験をさせてくれる所。その価値はもっと後になって、沁(し)みてくるのかなと思う。


★引退か現役続行か

 
結弦(ゆづる、羽生(はにゅう)選手)が金メダルを取ったことで、今後の男子フィギュアに注目が集まってくれたら僕もうれしい。今度の世界選手権には、来季の世界選手権の出場枠もかかっているけれど、今の日本選手ならきっと(最大の)3枠は取ってくれる。この大会で引退するアッコちゃん(鈴木明子選手)もいるし、僕はテレビの前で応援したい。


4月から徐々に筋トレを始める予定。ショーに出られず、続けてきた「東日本大震災チャリティ演技会」(神戸)もあいさつだけで滑ることができないのは残念。でも滑るなら「やっぱり高橋は違うな」と言われる演技をしたいから、ここは早まらずに先を見て準備したいと思う。




僕としては自らの高い意志と高いモチベーションを持って充実した競技生活を終えることができれば、どんな結果でも何を言われようとスッキリ現役を辞められる。

今季はそれが中途半端になってしまったから、このままで終わりたくないという気持ちも残っている。

かといって、現役続行とも簡単には言えない。

続行するには全てを一新する覚悟が必要。

どの道に進むにしても今よりもっと厳しくなると思うから、今後のことはリセットして自分のペースで焦らず考えていきたい。



         













心身ともに時間が必要なのですね。焦らず、早まらず、存分な時間をかけて、、、時間がかかろうが、かからなかろうが、大ちゃんの心身が復活する日まで待ってるだけです。

そう、待ってる自分も焦らずに、とことん性根を据えて、いつまででも待っているよ、、、。


>今後の男子フィギュアに注目が集まってくれたら僕もうれしい。と大ちゃんは書いています。

過去に礎を作った多くの選手の方たちのあとを受けついでそろそろ男子フィギュア界も世界進出へ!と、思い、しびれを切らし始めたころに運命のように高橋大輔選手が現われました。


BSを見るようになったのもCSを契約したのもみんな大ちゃんゆえに、、、


それでもやっぱり女子の方に注目は集まっていて、浅田選手や安藤選手への注目度は半端じゃなかったと思います。


そんな女子人気の中にあっても、会場まで行くようになったのはこれだって大ちゃんゆえ、、、


金メダルが勿論人を呼ぶと思うけれど、その人々の関心が長く長く続いて行くにはまた別の『何か』が、かけがえがなく必要なものになって行くと思うのです。


そのことを身を持って教えてくれたのが「高橋大輔」でした。



その大ちゃんに『今』必要なものはなにか!?きっとちょっとした何かがあると思うのですよね。

頑張ってる大ちゃん。その大ちゃんのスケート人生にどうか輝く未来が必ずやって来ますように!!!




( 動画お借りしました )




どら×2さまいつもありがとうございます!!♪