進化の過程 高橋大輔 ~下~   


勝つため自分の演技を


「今朝の公式練習まで調子が上がってきていた。しかし、本番に出し切るまでの練習に至っていなかったということだと思う」。

長光歌子コーチは四大陸フィギュア選手権での高橋大輔の演技についてそう述べた。

リンクに寄り添い、まな弟子の演技中に見せた厳しい表情は、今はすっかり消え失せ、穏やかに、しかし、しっかりとした口調で総括は続けられた。


長光コーチはまず、「今年の四大陸は例年より2週間ほど早い開催だった」と期間が短かったことを挙げ、「全日本の後、それまで続いた緊張を緩めることが必要だった。けれど、(準備期間が短かった分)練習量が足らなかったかなと思う。ショートプログラムの制作に時間を費やしてしまったし、いったん緩めたことで練習のリズムが崩れてしまった」と話した。


3月10日から開催される世界フィギュアスケート選手権(カナダ)までにすべてを立て直す方針だという。


「今回のような準備ではこういう結果になってしまう。それが大輔本人も身に染みて感じたと思う。世界選手権に向けてベストな状態で行けるようアシストしていきたい」と気持ちを引き締めた。


その言葉にはたとえ高橋のようなトップスケーターであっても、「自分の演技」をしないと表彰台に乗れない、争いに残っていけないという厳しさを含んでいる。昨今の男子シングル選手の力が拮抗(きっこう)していること、4回転ジャンプの成否で点数が大きく変わることにより、試合も実際にやってみないと勝利の行方が分からないという現状だ。


金メダル候補として名前の挙がる高橋でさえ、演技の出来によって7位に沈んでしまうという現実なのだ。

話は2005年~08年の3年間、高橋を指導していたニコライ・モロゾフコーチのことにも及んだ。一度離れたモロゾフコーチと再びタッグを組むというニュースが流れたのは、今シーズンに入ってすぐのことだった。

「(モロゾフコーチは)私たち日本人と違う思考回路を持っているので、すごく勉強になっています。大輔にとって彼は必要な人で、また戻って来てくれたことは意味のあることだと感じています」。


意味のあること、それはオリンピックに勝つためにということだ。すべての焦点はそこに集約している。


新ショートプログラムの「月光」について、長光コーチはこう話す。


「全日本であまり点数が出なかったこともあり、変えるとしたらこの時期しかなかった。『まあ1回やってみようか』と思い変更することにした。」

実際の練習期間は2週間に満たないほどだったという。「練習では良い感じで伸び伸びと滑れている。もう少し時間をかければきちんと出来上がりの良いものになっていくと思う」


演技が終わって戻ってきた高橋に「おつかれさま」という声を掛けて迎えたという長光コーチ。良いときも悪いときも、ずっとそうしてきたのだろう。そう明かす表情がとても優しかった。






( 動画お借りしました )












ロクサーヌの日記





>良いときも悪いときも、ずっとそうしてきたのだろう。そう明かす表情がとても優しかった。





大ちゃんが演技している時の大ちゃんを見つめ続けている歌子先生の顔。演技を終わった大ちゃんを迎える歌子先生の顔。バンクーバーで「ダメかな」と心細そうに聞いた大ちゃんに「まあいいやん」と仰ってた歌子先生の顔。いろいろな場面の歌子先生の顔が浮かびます。



歌子先生が大ちゃんのそばにいてほんとに見ているわたしでさえも100倍安心な気持ちでしたヾ( ´ー`)そしてこれからもとても安心です(^-^)/




ロクサーヌの日記





応援することしか出来ないけれど、、、これからもずーーーーーーーっと応援しています!!♪